• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


side火神

ランニングの後のシャワーを済ませてリビングに戻るとスマホが光っていてメッセージがあることを知らせている。

開いてみるとみさきからで“電話していいか”なんて聞いてくるからこっちからかけた。

多分俺が試合だから気を使って聞いてくれたんだろうけど別に電話くらいいつだって構わないのにな。

コール音がしてみさきの元気そうな声が聞こえてきた

「おはよ。今大丈夫?」

「そっち夜だろ(笑)大丈夫だけどどうした?」

「ちょっとスピーカーにするね」ってみさきが言って電話がスピーカーに切り替わると聞き覚えのある2人の女の声がしてくる。

「かがみん久しぶりー!」

「試合前なのにすみません。お礼がしたくて」

「おー。受け取ったか?」

「うん!試合のチケットも航空券も本当にありがとう!」

「フライトの礼は黒子に言えよ(笑)」

「もちろんテツ君にも言うけどみんなからだってみさきがいってたからかがみんにもお礼したかったのー!」

「火神さん本当にありがとうございます」
前にも思ったけど、黄瀬の彼女っていったらもっと阿保っぽい女を想像してたのに、進藤はすげぇしっかりした感じで、黄瀬の女を見る目は結構いいものを持ってんじゃねぇかと思った。

「そもそも黄瀬の提案だぜ。礼なら俺じゃなくて黄瀬にしろよ。にしても黄瀬にここまでしたいと思わせるなんて愛されてんな」

「どうでしょうね。でもそうだと嬉しいです」

黄瀬は中学からモデルだったらしく知り合った時から常にモテモテだった。
本格的にモデルをやるようになってからも俺と青峰が帰国して時間が合えば一緒にバスケをしてたから付き合ってる女の話は聞いてた。

口を開けば、メンドクサイ、仕事中電話されるのホントうざい、束縛されんのマジ無理
とか言って愚痴ばっかこぼしてたあいつがあるとき突然変わった。

「美緒しか無理」「気抜くと抱き潰してる」「毎日でも会いたくなる」

みさきからも黄瀬が進藤と付き合う前に少しだけ話を聞いていた。
「黄瀬さんがあたしの友達に手を出そうとしてるけど黄瀬さんって彼女いても全然大事にしてないと思うから傷付けられそうでヤダ」
でもそれも変わった。

「黄瀬君って美緒が家に泊まったの知るとあたしにまでヤキモチ妬くんだよ。もう困っちゃう」

“困る”なんて言いながらもみさきの声色は明るかった
/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp