第10章 wherever you are
レストラン側に要望しておいた、エビ多めのメニューをニコニコしながら食べるみさきを見てるとこっちまで楽しくなる。
「もっと食うか?」
「もしかして、エビたくさんって青峰くんが頼んでくれた?メインディッシュ2つともエビなんて初めて」
「エビ好きだろ」
「うん!嬉しい。青峰くんお肉もっと食べる?」
2皿目のメインのエビに添えられた肉を俺が美味いって言ったからなのか分けてくれようとしてるけど、昼食いそびれたならみさきがたくさん食えばいい。
コースを食い切って、お腹いっぱいとか言いながらも、いちごのデザートのプレートは綺麗に食べ切って、好きな茶葉を選んで満足そうにその紅茶を飲んでる。
みさきはいつも紅茶
緑間の結婚式でもNYで一緒に過ごした時もいつも紅茶を飲んでた。
ライアンと会った時の一度だけはコーヒーを飲んでたけど、半分以上残してた。
俺が初めてみさきを綺麗だと思ったのは、緑間の結婚式でコーヒーがぶちまけられた時だった。
みさきの目線は俺の胸辺りだったけど、俺は下を向いてみさきの顔を少しだけ見てた。
高い鼻と長いまつげがすげぇ印象的で、目は伏せられてたし、みさきは下を向いてたからそれ以外は分からなかったけど、正面から見たらどんな顔をしてるのか気になった。
でも、直後に火神がみさきを助け起こして式場のスタッフに囲まれたことで、みさきの顔をきちんと見たのは、式が終わった後にエントランスで話した時が初めてだった。
目が合った時なんで逸らせなかったのか未だに分からねぇけど、あの引き込まれるような不思議な感覚は今でもはっきり思い出せる。
惚れるって直感は確かにあったけど、こんなに夢中になるなんて思わなかった。
紅茶を飲むみさきと目が合ってたまたま同じことを考えてたけど、俺は多分、コーヒーがぶちまけられなかったとしても連絡先はいつか聞いてたし、どこで知り合ったとしても間違いなく惚れてた。
さつきとも黄瀬とも緑間とも知り合いなら必ずどこかで知り合ってた。
もしそうじゃなかったとしても、どこかですれ違っただけだったとしても俺はみさきを好きになってた。
分かりやすくきっかけを作ってくれたギャルソンには感謝しとかねぇとな。