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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


ひとしきり泣いて落ち着いたのか、みさきがいつもよりもずっとウルウルした目で俺を見上げて笑ってくる。

泣いた後まで可愛いなんてどうなってんだよ。
俺の目がみさきの目を捉えると恥ずかしそうに笑いかけてくる。

俺の前で泣いたのが恥ずかしいとか思ってんだろうけど俺のいないところで泣かれるよりずっといい。
何かしてやれるわけじゃないけど、一人で辛いことを思い出して泣かれんのはマジでヤダ。

笑いながら「ごめんね」とか言ってくるから何も悪いことなんてしてねぇのに何で謝るのか聞いたら申し訳なさそうな顔で「服にファンデーションつけちゃった」とか言って予想外の答えが返ってきた。


いや…さっきまで泣いてたのに何で突然そんな切り返ししてくるんだよ。空気読めよ(笑)

でも、みさきのこういう飾ってないところがすげぇ好き。

ここのコンシェルジュが言えば何でもしてくれることは知ってたから、クリーニングを頼ませて着替えると全身黒になった俺に謝ってくる。

俺は白、黒、グレーみたいな無難な色しか持ってねぇし、だいたい無地のものしか着ねぇし全身黒でも別に気にならねぇ。

食事の用意の前に着替えたはずのみさきがなぜか着替えに行ったと思ったら、「黒はないからこれで許して」って全身白い服を着て戻ってきた。

可愛すぎるしめちゃくちゃ似合ってる。
それに俺は別に全身黒になったことを気にしてもいねぇし、ファンデーションをつけたのだって俺がみさきを強く抱きしめたせいだから怒ってもねぇ。

みさきがドレス以外でスカートなんて珍しい
ワンピースは見たことあったけどこういう緩い感じでスカートなのは初めてだった。

すげぇいい。

パンツだって似合ってねぇ訳じゃねぇけど、細い足首の見える服装はすげぇ俺好み。

つーかみさきなら何着ててもいい。

何を着ててもいいしどんな髪型でもいい。
過去に何があったって構わない。

これから先の人生で俺を選んでくれるときがきたら必ず幸せにする。
みさきがもういいっていうくらい愛せる自信がある。
他の誰でもなく自分自身の手でみさきを幸せにしなきゃ気が済まねぇから絶対ぇ振り向かせてやる。



俺はお前が一緒にいてくれたらどんなことでも頑張れるしすげぇ幸せ。



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