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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


side青峰

食事を済ませてソファで食休みをしながら礼を言うと「どういたしまして」って下唇を緩くかんで可愛く笑う。

マジで我慢できねぇ。

キスなんてしたら多分二度と会ってもらえなくなるから、許してくれてるハグをする。

最初空港でした時、俺が挨拶のハグと称してしっかり抱き寄せたからか、みさきは俺の欲求が抑えられなくて抱きしめても挨拶だと思ってるのか抵抗してこない。

こんな頻繁に抱きしめてたら少しは俺の気持ちに気付いてもよさそうなもんだけどな…
鈍いっつーか男を全く理解できてねーっつーか…
まぁそういうところも結構好きだったりするから別にいいんだけど。

俺はベタベタすんのも好きじゃねぇし、人に必要以上に接近されんのはマジで苦手なのにみさきとはいつでもくっついていたいし、接近してくれんのも大歓迎だ。
兎に角俺はみさき限定なことが多いのに全く分かってねぇみさきはいけしゃあしゃあと「青峰君ってハグ好きだね」とか言って笑ってる。

あのなぁ…俺が好きなのはお前!
お前が好きだからお前を抱きしめてぇだけなの。
なんでこんなに鈍いんだよ……
しかも安心しきった顔しやがって…俺なら襲わねぇとでも思ってんのかよ。

まぁ襲えねぇけど…
嫌われたら間違いなく立ち直れねぇ。


「お前をハグすんのはすげぇ好き」っつったら「抱き枕じゃない」とか言う話から、自分を売れ残りみたいに言うからすげぇ嫌な気分になって、それを否定したくて「すげぇいい女だと思ってる」って言ったら、いつものように“からかうな”って言うのかと思ったのにすげぇ小さい声で否定してきた。

見た目も中身も取り柄がない…

火神の言った通りだった。
みさきはとにかく自己肯定感が低くて、誰よりも努力していても自分より経験値が上の人ばっかみて自分は全然ダメな人間だと思ってる。

「あいつがそれを言う時はだいたい昔のことを思い出してる時だ。詳しいことは俺から話すわけにいかねぇけどお前だいたい察しついてんだろ。緑間に牽制されただろ」

否定してもどうしようもねぇから俺も正直に答えた。

「お前や緑間や母親の態度からなんかあったんだろうとは思ってるし、お前がNYで俺に電話してきた時の態度で男関係だってことは分かる。でもそれ以上は聞かねぇ。みさきが俺に知られたくねぇと思ってんなら探るようなことはしたくねぇ」
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