第10章 wherever you are
side青峰
一瞬の隙をついてPGがスティールして俺にボールが回ってきた。
俺にボールが来ると予想していた相手チームが3人で止めに来たけど、既にボールは俺の手を離れてゴールに向かってる。
マズった……
あれは外れる
『リバウンドだ!』
俺の声より一歩先に外れることを読んでいたCがリングに当たったボールを押し込んだ瞬間ブザーが鳴った。
『ワリィ。最後マズった』
『そのための俺だ。ダイキが決めてばっかじゃ仕事がないだろ』
でけぇ手でおもっくそ叩かれた背中がジンジンするけど、アドレナリンのせいか笑えてくる。
いてーな…
馬鹿力。
けど、最高の気分だ。
控室に戻るとテレビが点いてて、ミスユニバースのNY地区予選がLIVEで流れてる。
みさきも映るかもしれねぇと思って着替えながらちらちら見てたら女好きの奴が話しかけてきた。
『5番の巨乳だろ』
『ちげーよ。あんなんちっともよくねぇ』
『なら誰見てんだよ』
『そうだな…』
歩き終わった女の奥に少し見えた世界で一番好きな女
『あいつだ』
画面の奥に小さく映るみさきを指差すと何を指差してるのか分からないらしい。
『そんなとこ誰もいねーし、何番だよ』
『番号は付いてねぇんだよ。審査員なんだから』
『はぁ??』
『うるせーな。俺はこれからNYなんだよ。だから先帰る』
荷物をまとめて何か言ってるチームメイトを置き去りにして車に乗り込んだ。
一回帰宅してシャワーと用意を済ませて、みさきがクリスマスに贈ってくれた時計とマフラーをして空港に向かう。
特別な時に使うと決めたこの時計。
俺にとってみさきに会える時間はどんな時間よりも特別だ。
空港に着いて搭乗手続きを済ませて飛行機に乗って、さすがにフル出場で体はクタクタなはずなのに、この後みさきに会えると思ったら疲れなんて感じなかった。
短距離フライトで、寝る間もなくNYに着いてペニンシュラにチェックインを済ませた。
最初は満室になってたはずが、みさきと電話を切った後にリロードさせたら空いてたこの間のスイートルーム。
テレビで見る限りドレスだったみさきとそのまま食事に行きてぇからスーツに着替えてホテルを出た
番号を流出させちまったお詫びも兼ねて今度こそ二人でディナーに行く。