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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


side青峰

シャワーから出るとソファで今にも寝そうなみさきに「汗流してこい」って言うと炭酸水を飲んでからよたよたと風呂に入っていった。

「青峰君にケガさせたら困る」とか言ってたけど元々華奢なせいか力も弱くて最初はほとんど効果がなかったけど、コツを教えて何度もやらせたら最後の肘鉄は結構いいのがきた。
急所も教えておいたけどさすがにそれはやらせねぇ。普通に死ぬ。

無理とか疲れたとか言いながらもちゃんとできるようになってくれたことは一安心だ。
俺がやられねぇように気を付けねぇとな…

「さっぱりしたー」

「なんか飲むか?」

「炭酸ほしい」

冷蔵庫からペリエを出してみさきの分と自分の分をグラスに入れて一緒にソファに座る。

「ありがとう」

「疲れただろ」

「いい運動になったよ。最近運動不足だったし久しぶりに汗かいてちょっとすっきりもしてる」

「そうか」

「ありがとう」

特訓中は散々文句を言ってたくせに今は眠そうな顔だけど笑って「ありがとう」とか言ってくるみさきはやっぱりめちゃくちゃ可愛い。

「よく頑張ったな」

頭を撫でると猫みてぇに目を閉じてるから頭を引き寄せたら素直に俺にもたれかかってくれた。

しばらく頭を撫でてたらみさきが意外な言葉を口にした。

「そろそろベッド行こう?もう眠たくて起きてられない」

これは一緒に寝るって意味で間違ってねぇよな?

最初に風呂から出た後に怖がってるんじゃねーかって思ってたから今日は同じベッドに入るつもりはなかった。

「一緒に寝るか?」

「うん。一緒に寝る」

確認するために聞くと間髪入れずに返事をくれた

よく分かんねぇな。
でも可愛いからなんでもいいわ。

絶対明日は筋肉痛になるとか言って小さく伸びたみさきを抵抗する隙を与えねぇ様に素早く抱き上げた。

「ちょっ…降ろして!腕痛めたら困る」

「そんなヤワじゃねーよ(笑)」

「重いからっ‼」

重くねぇよ
こりゃ40キロねぇ

やっぱりネロより軽い

「軽すぎだ。もっと食え」

「いっぱい食べてる」

抗議をしながらも俺の胸元に捕まってるみさきをこの部屋で一番でかいベッドに連れて行って降ろして俺も横になった

「このマットレス最高かも…」

「俺もそう思う」

すぐ横のみさきを抱きしめるとすぐに寝息が聞こえ始めた

俺はお前がいればどこだって最高だ
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