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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


火神が好きになるのも頷ける
でも、あいつのみさきを好きっていう気持ちが本当に恋愛なのかって疑問もある。

こんないい女マジで好きなら絶対ぇ譲れねえって思うはずだ。

届けられた食材をコンシェルジュと確認し合ってるみさきが砂糖を見て断ってる。

『白砂糖をメープルシロップとアガベシロップに変えてほしいの。チョコレートも砂糖の入ってない物に変えてもらえますか?』

『承知しました』

甘いものは避けてても料理に入ってる砂糖まで気にしたことなんてなかった。
火神が言ってた何とかって資格で勉強したんだろうな。


食材が揃ってエプロンをしたみさきがキッチンに立って何かやり始めたから、邪魔しちゃ悪りぃと思ってしばらく我慢してたけど、何を作ってんのか気になって覗くと丸い白い塊を出してきた。

初めて見るそれが何かと思ったら、グルテンフリーパンだとか言うから驚いた。
パンなんて買うものだと思ってたし、小麦は俺の体質に合わねぇから、オフの時にたまに食うだけだった。

火神もパンは食わないとか言ってたのにこれは食うのかよ。
火神もみさきに甘いけどみさきも火神を甘やかしすぎだろ。
これで付き合ってねぇなんてどうなってんだ。

パン生地を丸くまとめて並べながら「赤ちゃんのお腹みたい」とか言ってるけどよく分かんねぇ。

幼馴染の子供をすっごく可愛いとか言ってるから子供が好きなのかと思えば、そのチビだけが可愛いらしい。
相手が2歳児とはいえみさきに可愛がられてる男は俺の敵だ。
0歳だろうが100歳だろうが男は男だ。

俺が子供が苦手だと思ってたらしく、いたずらっ子みてぇに笑うみさきの頬がプクッと膨れてさっきのパン生地に見えて、思わず摘まむと笑いながら「離して」とか言ってくるけど柔らかくてすべすべで離したくねぇ。

上目遣いで抗議されて、その顔が可愛すぎたけど邪魔ばっかしてる訳にいかねーから離してやった
みさきがエプロンして料理してんのがなんかいい。

ずっと見ててぇけど絶対邪魔しちまうから部屋にあるランニングマシンで軽く走って気を紛らわしてた。

「プール行く?」

「いいか?」


さすがに何日もトレーニングなしってのはできねぇから前回のNYでもできる限りトレーニングをしてたけど、みさきはいつもと同じようにドア前まで見送ってくれた


「行ってらっしゃい」

「行ってくるな」





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