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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


side青峰

二度寝から目を覚ましたみさきと出掛けて、家具を見に行った。

あの女とネロを接触させたくねぇから引っ越しを考えてて、家は全然決めてねぇけど家具を決めてそれが入るところを選ぶつもりだった。
そもそもの飼い主だった女とネロの接点を切らさない為に家を教えたことがこんな形で裏目に出るとは思ってもみなかった

それに今ちょっと考えてることもあるしな…
どっちにしても引っ越しはするし家具はいいのがあれば決めちまうことにした。


数年前にオープンした結構好みの家具があるところに行くとペニンシュラと似たようなカウチがあって購入を決めた。

オーダーして6か月なら他の家具を決めてオーダーすりゃシーズンオフには引っ越しができると踏んで名刺だけもらうことにした。

その後も一緒に家具を見て、みさきがいいっつった一人掛けのソファや照明を覚えてから店を出た。
みさきの好みと俺の好みは結構同じものが多くて、いつもは義務的に選ぶ家具選びも今回はすげぇ楽しかった。


フォーシーズンズに移動して仕事を済ませると、俺の家のリビングと同じぐれぇの広さがあるテラスにみさきが上着も着ずに出て行って外を見てるから、ブランケット渡すために近づいたけど全く俺に気づかねぇからそのまま抱きしめると、可愛い顔して「あったかーい」とか言って寒さでちょっと赤くなった鼻とウルッウルの目をこっちに向けてくる。

だーかーらー‼その目はやめてくれっつーの!
ホントすっげぇ可愛いんだけど拷問なんだよ。

夜景を見ながら夕飯の話をされたから、作ってほしいっつったら渋々だけどOKしてくれた。
仕事してて疲れてるみさきに飯作らせるなんて優しさのかけらもねぇけど、火神と違っていつでも食べれるわけじゃねぇし、これを逃したら一生食えないかもしれねぇと思ったらどうしても食いたかった。

「ゴーヤ以外で嫌いなものある?」

「…いや、特にねぇな」

驚いた。
前に軽く言っただけの俺の嫌いな食べの物を覚えてるなんてすげぇ記憶力。
でも覚えててくれたことが嬉しかった

部屋に戻って色々考え込んでからコンシェルジュに電話してメニューを相談し始めたみさきを見て、やっぱり負担をかけたと思って少し後悔したけど「今から食材届けてくれるから口に合うか分からないけど作るね」って笑うみさきを見て愛しいって想いが溢れてくる。
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