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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


俺が近づくと猫みてぇに体を丸めてカウチの角にしがみついてる。

この反応は俺の予想が当たったって言ってるようなもんだ。
これで誤魔化してるつもりなら下手くそすぎだろ…

無視を続けるみさきに「テレビを消す」っつったら顔を隠したまま「今見てる」とか言って少しだけテレビに向けた顔がめちゃくちゃ真っ赤で、耳も真っ赤でいじめたくなる。

ピッタリと横に座った俺にもっと寄れとか言うから反対側だって分かってたけどみさきを抱きしめた。

ほんと小せぇな。
丸まってるみさきはすっぽり俺が包める大きさで庇護欲を掻き立てられた

反対側に寄れって言うみさきに「湯冷めする」っつたら俺が寒いんだと勘違いして突然振り向いてくるからみさきの鼻と俺の鼻が当たった。

あっぶねー…
反射的に少しだけ顔を離したから鼻で済んだものの避けてなきゃキスするところだった。
俺はしてぇけど、みさきはそうじゃねぇだろうし唇が一瞬でも触れたらどんなに我慢してたって味わいたくなる。

クッソ!マジで焦れってぇ…

でもせっかく近づけたのにすんなり離れてやるなんて無理だ。
おでこをくっつけてみさきの顔を俺の方に固定すると、めちゃくちゃ焦って近いとか言うみさきの目をじっと見つめた。

真っ赤な顔が更に赤くなってトロンとした目をウルウルさせて「言うから」って必死で言って…

みさきが言うのがもう少し遅きゃ俺が耐えられなかった
男にこんな風に接近されてんのにあんな顔して無防備すぎる
もっと警戒しなきゃダメだろ…


俺は火神や緑間やみさきの母親の態度から何かあるんだって知ってるし、大事にしてぇから手は出さねぇけど、ヤリたいって思って接近してる奴だったらあっという間に餌食にされちまう。

まぁみさきにそんな事する奴がいたら普通に始末するけど。
全財産投げうっても試合すっぽかしてもこいつが望まないことは誰にもさせねぇ。

「で、誰がなんだって?」

逃げられねぇようにしっかり捕まえて聞くと俺のガウンの襟元をめちゃくちゃしっかり握って顔を押し付けた。


「…青峰君が……かっこいいなって思ったの」

バスケやっててよかった。
湧き上がる嬉しいって感情を言葉にして強く抱きしめた。

今までは自分の為にやってきたけど、俺をかっこいいって思ってくれんならみさきの為に少しでも長くNBAでやっていきてぇ。
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