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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


みさきだって仕事で疲れてるだろうし、みさきが寝たら同じベッドに入るつもりだったから先に寝てろつったのに「これ見て待ってる」とか言って俺を見上げてくるのが可愛すぎて堪んねぇから頭を撫でてバスルームに逃げた。

長風呂なんて元々しねぇしみさきが起きててくれんならさっさと上がる。
それに家を出る前にシャワーはしてきてたから軽く汗を流せればそれでよかった。

みさきは先に風呂を使っても俺の為に綺麗なお湯を張り直しておいてくれるし、シャワーブースに俺が使うシャンプーやボディソープも置いて用意してくれてある。

みさきが用意してくれた風呂に入ってると部屋からなんか色々聞こえてきて耳を澄ませると応援してる声だった。

「やったー!」とか「頑張って」とか「あ!取られちゃう」とか言っててすっげぇ可愛い。

どんな顔して言ってんのかすげぇ気になったから、早々に風呂を切り上げて支度を済ませてそっとバスルームから覗いてた。

TOで試合が中断すると「あー緊張する」とか言って伸びてて俺が風呂を出たことなんて丸っきり気づかずにテレビに夢中になってる。

お前が緊張してどうすんだよって突っ込みたかったけどいつもこうやって俺の試合を見てくれてんのかと思ったらすげぇ嬉しかった。

こんな風に応援してくれてんならマジでもっと強くならねぇとな…

TOが終わるとまた乗り出すようにテレビにくぎ付けになって見てる。

PGからパスがきたけどタイミングが遅かったこととパスコースがなかったこと、ブロックに飛んだ奴が2m越えの大型選手だったことで打たされたフェイダウェイ。

ひじの負担を考えて今では乱発はしねぇけど状況次第じゃ打つこともある。

「はぁ……すっごいかっこいい」

誰のこと言ってんだ?って思ったけど今はスローインをしてるだけで特にスーパープレイなんて出てねぇ。

これは都合よく考えてもいいだろ。
それに、みさきはいきなり電話を切った時も俺がバスケしてるときはかっこいいって言ってくれたしな。
今のは多分俺に言ってくれたってことでよさそうだ。
違ったら死ぬほどハズイけど…

「ふーん。誰が?」

「…」

俺の声にピクリと肩を揺らしたんだから聞こえてねぇってことは絶対有り得ねぇのにシカト決め込んで振り向きもしねぇ。

いい度胸してんな(笑)


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