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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


「で、誰がなんだって?」

あたしをしっかり捕まえたまま聞いてくるから胸に思いっきり顔を押し付けて絶対見られないようにしてから答えた。


「んー……青峰君が……かっこいいなって思ったの…」

「すっげぇ嬉しい」

恥ずかしすぎて気絶しそうなのに、あたしが答えた直後に抱きしめた腕に力が入って今までで一番強く抱きしめられた

恥ずかしすぎて何も言えない
これじゃ告白してるみたいだもん。

「みさき…こっち向け」

「ヤダっ!!絶対無理!もう無視しないから許して」

「一緒に寝るなら許してやるかもな」

「…何にもしない?」
あたしみたいに色気がない人にこんなにかっこいい青峰君が何かする訳ないけど安心したくて聞かずにはいられなかった。

「こうやって一緒に寝るだけだ。絶対ぇ何もしねぇ」

優しい声にあたしも青峰君にギュってして一緒に寝たいって伝えた






「お前ホント…すげぇ可愛いな」

「なっ!ななな何言ってるの!?からかわないで!」

「だから、からかってねぇっつーの。この鈍感」

「鈍感じゃないもん」

「あーはいはい。試合終わっちまったから寝るぜ」

「え!?終わっちゃったの?青峰君が意地悪するから見れなかったー」

「ははは!別にいいだろ。最後は俺がミスってうちのセンターが決めて勝って終わった」

他にもいっぱい自分が決めたところがあったはずなのにミスしたなんて言う。
あたしなんて覚えていられないくらいたくさんミスしてきた。覚えてられるくらいしかミスしてないなんて天才

「試合お疲れさま」

「ありがとな。みさきも疲れただろ?ベッド行くか」

「うん」

カウチから引き起こしてもらって寝室に入って初めてこのベッドに入った時と同じように二人で座る


青峰君が右であたしが左

大きな手であたしの頭を抱き寄せてベッドに引き入れて頭を撫でてくれた

鼻をくすぐる青峰君の香りがあたしを誘惑するからギュって抱き着いたらギュって抱きしめ返してくれた。


好きで好きでどうしようもない。
誰よりも優しくてかっこいいあたしの初恋の人。

あたしはきっともう青峰君を忘れることはできない。
他の人を好きになるなんて絶対できない。

彼女ができたらちゃんと祝福する。
青峰君が誰かと結婚しても幸せになってくれればそれでいい。

でも一生片思いでいいから好きでいさせてほしい。
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