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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


side青峰

自分の部屋に帰ろうとするみさきを俺の部屋に誘うと、案の定断ってくるから前回よりも強引ではあるけど「来ねぇなら俺が行く」っつったらカウチのことを話すから、みさきがお気に入りだったカウチをエサにするとすぐにOKがもらえた。

あの時みさきから電話が来てタイムオーバーになってなきゃリロードなんてしなかったからすげぇラッキーだった

レストラン側に要望しておいた、エビ多めのメニューをニコニコしながら食べるみさきを見てるとこっちまで楽しくなる。

お腹いっぱいとか言いながらもデザートのプレートを綺麗に食べ切って好きな茶葉を選んで飲むみさき。

みさきはいつも紅茶

緑間の結婚式でもNYで一緒に過ごした時もいつも紅茶を飲んでた。
ライアンと会った時の一度だけはコーヒーを飲んでたけど、半分以上残してた。

俺が初めてみさきを綺麗だと思ったのは、緑間の結婚式でコーヒーがぶちまけられた時だった。

みさきの目線は俺の胸辺りだったけど、俺は下を向いてみさきの顔を少しだけ見てた。
高い鼻と長いまつげがすげぇ印象的で、目は伏せられてたし、みさきは下を向いてたからそれ以外は分からなかったけど、正面から見たらどんな顔をしてるのか気になった。
でも、直後に火神がみさきを助け起こして式場のスタッフに囲まれたことで、みさきの顔をきちんと見たのは、式が終わった後にエントランスで話した時が初めてだった。

目が合った時なんで逸らせなかったのか未だに分からねぇけど、あの引き込まれるような不思議な感覚は今でもはっきり思い出せる。
惚れるって直感は確かにあったけど、こんなに夢中になるなんて思わなかった。


紅茶を飲むみさきと目が合って、初めて会った時のことを思い出してたっつったら、みさきも同じだったらしく、あれがなかったら連絡取るなんてなかったとか言うから、あのコーヒーをぶちまけたギャルソンにすげぇ感謝した。
実際にぶっかけてたら多分火神がぶち切れてただろうけど…


みさきには「あのことがなきゃ話すこともなかった」なんて言ったけど、どこで知り合ったとしても俺はみさきに惚れてた。

さつきとも黄瀬とも緑間とも知り合いなら必ずどこかで知り合ってた。
もしそうじゃなかったとしても、どこかですれ違っただけだったとしても俺はみさきを好きになってた。
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