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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


side青峰

試合会場に入ってアップをしていると機内で俺に声を掛けてきた奴が話しかけてきた。

『今日は落ち着いてんな』

『あぁ』

『普段クールなお前があんなだったから乱調でも起こされんのかと心配したけど大丈夫みたいだな』

『クールじゃねぇよ…振り回されっぱなしだ』

驚いたような顔をして俺を見てくるから、背中を叩いて1本目はアリウープで点を取って流れを一気に引き寄せるといったら同じことを考えてたと言われた。

こいつとは結構気が合う。
俺より年上でチームに入った時からずっと目をかけてくれてる。
家に呼んでくれてチアの嫁がメシ作ってくれたりしてプライベートでも割と仲がいい。

自分でも決めれるしパスも上手いし何よりも常に冷静でいるコイツの事はソンケーできるセンパイで兄貴って感じがする。


アップを終えてコートサイドに戻って全員で試合前の簡単なカンファレンスをしてスタメンでコートに入る。

ジャンプボールは身長差から言っても多分取れねぇ。相手チームのジャンパーはデカい上に腕も異常なくらい長げぇ。

ジャンプボールが取られることを見込んでその後に確実にスティールするために立てた戦略と1本目のアリウープを成功させることがカギになる。
ここでしくじれば一気に流れを持ってかれて大量リードを奪われることだってある。

全員でアイコンタクトを取って自分の仕事をそれぞれに確認する。

審判がボールを放って試合開始。

予想通り相手チームがジャンプボールを制した。
パスターゲットから逆算してスティールするつもりがPGが一瞬マークに付くのが遅れて速攻を許しちまった。

しゃーねぇ…
とりあえずブロックして仕切り直しだ



ボールを持ってる奴は俺よりも小さいからあいつが飛んでから俺が飛んでも間に合う。

全速力で追いついて回り込んでブロックして一番マークの薄いPGにボールを回す。

早目に走り出したSFにボールが渡ったけどマークが外せねぇ。
SGがボールを取りに行ってる間にゴールまで詰めた俺に打合せ通りのパスが来てアリウープが決まった。


『ナイスブロックだ、ダイキ』

『ナイスパス』

戦略通りの展開とはならなかったけどアリウープが決まって全員の調子がが乗ってくる
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