• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


side青峰

第一Qは危なげなくリードできたものの第2Qで出てきた相手のSFが結構な曲者でそいつのところから立て続けに失点を許して1ゴール差まで詰められた。

第3Qは俺は下がることになってるけど、こっちサイドにに有利な実力差が一番あるマッチアップは俺のポジションだからここで下がるわけにいかねぇ。

第2Qを終えた時点で7点ビハインド。
あの調子で7点ビハインドに抑えられたならまずまず合格点だ
下手すりゃ倍は取られてた。

『ダイキ…』

『下がらねぇぜ。マッチアップで実力差が一番あんのは俺のポジションだ。俺が点を取るから回せるのは全部俺に回せ。自分で得点できなくてもCと一緒に点を取る。隙がありゃSGに回して外からも点を取ってかねぇと追いつけねぇ』

監督に下がれと言われる前に一気に言って栄養補給のドリンクを流し込んだ。

『ここで引っ込まなきゃフル出場だぞ。第4Qは絶対お前を下げるわけにいかないことは分かってるんだろうな?』

『分かってる。それでも今日は負けれねーんだよ』
負けていい試合なんてねぇけど全部勝つなんてさすがに不可能だ。
みさきに頑張ってって送り出されてんのに会って“負けた”なんて絶対ぇ言いたくねぇ。
中身空っぽでバスケまで弱いんじゃダサすぎだ。

『終盤バテるなよ』って茶化すSG

『ぬかせ。バテてる暇なんかねーよ。パス出すぜ』

『いつでもこい』

コートに戻って後半戦。

自分で俺に回せっつったんだからボールが集まるのは当然で、相手チームも俺にボールが集まることを分かっていてSFのマークを薄くして俺にダブルチームが付いた。

うちのSFはスクリーンがピカイチでいつもこいつのスクリーンには手を焼かされる。

相手チームのSGにスクリーンをかけてうちのSGがフリーになるのを見計らってパスを出す。

リングにかすりもせずに決まったシュートは3P。
そこからも同じパターンで何度もポイントを稼いで徐々に点を詰めて第3Qの最後にブザーピーターで俺が決めて2点まで詰め寄った。

……あと一歩だ

相手チームのスローインで始まった第4Qは点の取り合い
こっちは俺、相手はSFを使ってお互いに一歩も譲らねぇ

あーしんどい……けど最高だ

残り4秒で相手のオフェンス。
1点リードされてる今、攻撃を止めてうちがシュートを決めるしか勝つ方法はねぇ
/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp