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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


スマホをハッキングされて番号が変わったことを連絡したら仕事で最初に聞いていたより滞在が伸びたらしく、2日間は俺のオフと重なる。

チケットも渡してぇし、何より会ってちゃんと謝りたかった。
俺の女の始末が悪りぃせいですっげぇ迷惑かけちまった。

それでも、ハッキングされたのは俺のせいじゃないって言ってくれるみさきの声で逆立ってた気持ちが少しづつ落ち着いて、声を聞くだけで癒された。

俺が明日NYに行くっつったら試合があることを知ってて、疲れちゃうとか言って俺の体を心配してくれるみさきは、元カノとは対極の人間だと思った。
あの女は会いに来てもらって当たり前、やってもらって当たり前って女だった。

今までもそうしてきて、誰からも何も言われなかったからなのか、それがあいつの当たり前だった。

そして自分から見切りをつけておいて今度はよりを戻せって勝手すぎでやってられねぇよ。


明日の試合が終われば3日間のオフになるっつったら「あたしがそっちに泊まる」とか言い出すのがすげぇみさきって感じがした

けど俺の都合で会いてぇだけなのに、ただでさえ忙しいみさきにそんなことさせられねぇ。最後の日だって仕事なのに。

しかも、こっちに来てあの女に俺といるところを見られたら何されるか分かったもんじゃねぇ。

来るって言ってくれたのが可愛いし嬉しいけど却下だ。
それに俺がNYに行けば2泊できるから、みさきに来てもらうより長く一緒に過ごせる

俺が行くことで話をまとめて、視察の内容を聞いたらご褒美みたいとか言って嬉しそうに話すから、場所を聞いたら何回か泊まろうとしたけどいつも予約が取れなかった部屋だった。

仕事で行くとはいえその部屋に入れんなら受けた価値はあった。

撮影がヤダっつったら「楽しそう」とか言って笑ってるみさきの仕事をしてるところが間近で見られるなら撮影も悪くねぇのかもな。


最後まで「無理しないで」とか言うみさきに俺が行きたいから行くんだって伝えて電話を切った

みさきを好きになればなるほど思う
俺は今まで適当に付き合ってねぇとか言いながら相手を顧みることは一切なかった。

それなりに付き合った女がいても内容があれじゃ女の事なんて何も理解できてねぇ。
火神はもちろんだけど普段チャラそうな黄瀬のほうがよっぽどデキる男だ。

中身空っぽの自分じゃみさきには釣り合わねぇのかもな…
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