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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


昨日に引き続いてメイクの講義をして質問を受け付けながら参加者たちのメイクを指導していく。

『肌のコンディションを整えるためにも睡眠は必要不可欠です。忙しくて中々寝る時間を確保するのが難しいかもしれませんが、眠ることも美容にとってとても大事な役割を果たしますのでできる限り夜眠る時間を確保してください』


骨格に合わせた眉の書き方やチークの入れ方、色の選び方、メイクを失敗したときのリタッチの方法を数日に分けて講義して実際にやらせてみる。

すぐにコツをつかんで器用にこなす人もいれば何度も失敗を繰り返す人もいた。

それでもみんな真剣で教える側としてもすっごくやりがいのある仕事だった。



明日はいよいよ本番で審査員として参加させてもらう。
全員が美しくてこんなあたしが優劣をつけるなんてなんだか偉そうに感じるけど、これも仕事。


『今日までわたしは皆さんに外見を美しく見せる指導をしてきましたが、外見は内面に大きく影響されるということを忘れないでください。コンテストに出ることを心から楽しんでください。あなたたちは皆、強く、美しく、賢い女性だということを絶対に忘れないで。私はみなさんを指導できたことを誇りに思います。ありがとう』

『ありがとうございました』

NYを代表する美女たちが綺麗に並んでわたしに微笑んでお礼をしてくれた。

最後に記念写真を撮って最後の講義を終わらせた。



大会はもちろんテレビ放送されるから当日はあたしもいつもよりはメイクも濃くして着飾るからホテルに戻って明日の準備を整える。

テレビでも映えるけど悪目立ちしないメイクと髪型とロイヤルブルーのシンプルなロングドレス。
青峰君からもらったネックレスとピアス。
レッドソールが特徴のレースとお花、スワロフスキーで飾られたの黒のハイヒール。

これでOK

ドレスと靴は日本にいるときに仕事でお世話になってるスタイリストさんに見立ててもらったから多分間違いない。

用意を済ませて大きなカウチに体を預けた。

あたしがいきなり電話を切って以来青峰君から電話がなくて怒らせちゃったのかなって思って気分が落ち込む。

仕事してれば平気だけど、仕事してないとずっとそのことを考えちゃう。

電話して謝ろうかな…って思ってたら電話がかかってきた。

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