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最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


sideさつき

みどりんがかがみんとの電話を終わらせてダイニングに座るあたしたちの方に来て「話がある」って難しい顔をして正面に座った。

さっきのことがあったせいで何事なのかと2人で顔を見合せて身構えた。

「いいか、今回のことはみさきには話さない」

「なんで⁉話さなくたってみさきが覚えてるんだから聞かれるに決まってるでしょ⁉」

「さつき、静かにしないとみさきが起きちゃうよ。……みさきに言わなかったら佐伯は自由のままになるんじゃないんですか?みさきはあんな目にあったのに、また犯人は野放しですか?」

冷静だけど確かに怒りを含んだ美緒の声がリビングに静かに響く


「恐らくみさきが飲まされたのはフルニトラゼパムという睡眠薬で、その副作用として、服用前後の記憶が曖昧になるという事例が数多く報告されている。その性質上海外ではデートレイプドラッグとして犯罪に悪用されることも多く、厳しく規制されているはずだが、佐伯は薬剤師の免許と輸入関係の仕事から得た知識で個人で違法に輸入をしていた」

「犯罪じゃないですか。それなのに…」

今にも泣きだしそうな美緒を遮ってみどりんが話をつづけた。

「赤司が既に警察に通報をして赤司側の掴んだ証拠を提出している。それに佐伯が今回みさきにやったことは監禁に当たる。当然警察としても裏付け捜査は進められるだろうが、赤司から被害者本人との接触は認めないと話を通してもらっている。事実関係の確認は警備会社にされてみさきの代理人として赤司の妻が全て対応してくれる。つまり佐伯はやったことの責任は取らされる。当然薬剤師の免許もはく奪になる」

「よかった…」

「でもみさきになんて説明するの?」


みさきは変なとこで勘が鋭い
下手なことを言って勘づかれたら誤魔化しきれない


どんな説明をするのか3人で矛盾がないように何度も確認をしながら内容がきめられた

とにかく聞かれるまでは何も言わない

もし聞かれたら、打ち合わせ中に疲れから寝てしまったと佐伯さんが連絡してきたから車のあるみどりんが迎えに行ったってことにして、眠くなったときの記憶があればその説明に店側が間違えてアルコールを提供したせいで疲れと相まって寝てしまったというのを付け足すと言われた

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