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最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


side佐伯

エントランスで黒須に声をかけて仕事の話題を振るとこの間とは別人のように話す。

既に警戒はされていないかもしれないけど俺はこのゲーム於いて慢心は許さない。

いもしない彼女をでっちあげてNYで買うつもりもない土産のことも相談した。

人懐っこいと言われる笑顔を張り付けてお礼を言って話題を仕事に戻して協力してほしいことを下手に出てに頼むと納期を聞かれた。

本当は1週間以上先だったけど今日を逃したら次のチャンスはいつめぐってくるか分からなくて、3日後だけど本業との兼ね合いで明日までにまとめるというと今日なら時間があると言ってきた。

なんだ…最初は結構てこずるかと思ったけどこいつもまんざらでもなさそうだわ

やっぱちょろいな

最初から外に行くなんて焦りは禁物だから会議室に戻って人気のある場所で別に急ぎでもない打ち合わせをしてわざとあぁでもないこうでもないと理屈をこねて7時まで粘る。

内部の人間から出るように言われて一緒にエントランスまで下りてお礼を言って同情を引くように“徹夜でやる”というと思惑通り引っかかった。

すぐに飛びつくよりも相手を思いやる振りで曖昧に返事を返す方が効果的だからそれをすると“明日は無理だけど今日なら”とか言って俺といる事を望んでるようにみえた。

店についてからもマジで仕事の話しかしないのは緊張してるせいか…
このチャンスを逃す手はないから今回は強硬手段でいくか

それにラブホで誠実さをアピールすればこういう女は即股を開く。

いいタイミングで席を立つ黒須に俺も疑われないように席を立ってトイレには行かず仲間に話しかける。

「クライマックスだ」

これはテーブルを片付けて睡眠薬を入れたお茶を持ってこいの意味。

薬剤師免許がある俺が睡眠薬を手に入れるのなんて造作もないことだ。

「ありゃ3万だな。今月もお前がトップかよ」

早く効きすぎると困るから空調を下げて温かいお茶でゆっくり飲ませるのも俺が疑われないための策だ

そろそろいい時間だと思ってタクシーを呼ぶと言って席を立って店のキッチンに入って仲間からの合図を待つ。


ほどなくして「タクシー来た」って言葉で席に戻る。
これは女が寝たの意味。店から一番近いタクシーを表から呼ばせている間に本当に寝ているか確認の為に名前を呼ぶ
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