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最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


ほぼ1日掛りの会議を終えて会議室を出た。

「疲れたねー!今日もう上がれる?」

「残念ながらチーフと一緒に接待」

「わぁ。おつかれ……あ、メイク直しやろっか?」



やっと黒須が1人になる日が来た

今日しかない。

エントランスにいれば絶対に捕まえられる。
エントランスに先回りして階段近くで人を待つようなふりをしてエレベーターを見張る。


プライベートなことは絶対に持ち出さず仕事の話で二人になる時間を作ればチャンスは絶対に来る。
これまで観察してきて黒須は仕事となれば他のグループの男とも話をしてたし手伝えることは率先してやってたのを知っていたからそれを利用させてもらう。


何度もエレベーターから降りる人たちを見送ったけどついに待ちわびた瞬間がきた。

高価なでかいバッグと上質なコートを着て足元はいつもハイヒール。
黒髪のロングに華奢な体系は間違いなく俺が目を付けた黒須みさきだ。

フリーランスのメイクがどれだけ稼げるのか知らないけど、黒須って女は持ってるものから相当稼いでることが分かる。

最初は偽物かと疑ったけど、商社で輸入判定をして培った能力でそれらが本物だということはすぐに分かった。

ヤッた後は適当なことを言って金づるにでもなってもらえば俺もおいしい思いができる

エレベーターから降りた瞬間を狙って階段から降りてきたような振りをして今黒須に気づいたように見せかけて声をかける。


最初こそ警戒していたものの仕事をエサにうまく打ち合わせにこぎつけた。



(今日3万かもしれない奴連れてくと思うから奥の席な。落ちなきゃ強硬手段でいくわ)

強硬手段ってのは睡眠薬のこと

眠らせてラブホ。
でも起きる前にやったらただの強姦になるからそんなバカなことはしない。

店側がソフトドリンクと酒を間違えたらしく寝てしまったから仕方なく連れてきたってことにして誠実さをアピールした後、心にもない告白をして“こんな気持ちは初めてだ”って言えば8割SEXに持ち込める。

その場でできなくても1ヵ月もすればヤらせなかった女は一人もいなかった。

女なんてマジでちょろいんだよ。

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