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最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


side佐伯

黒須みさきに目を付けたけど初回に話しかけることはせず2回目の会議で声をかけた。

褒めてから接点を持つためにめそいつの詳しそうなことに興味のあるふりをして近づくと大体の女は親切に教えるふりをして俺の顔をちらちらと見てくる。

そこで彼氏がいるのか聞けば大体は「いない」って答えが返ってくるのに黒須って女は俺の最初の質問に「先生を紹介する」なんて言ってきやがったから思わずため息が漏れた。

取り敢えず男がいるならこのゲームは成立しないと思って聞こうとしたら「プライベートなことには答えてない」とか芸能人みたいなことを言って警戒したのか急いで部屋を出てった。

……落とし甲斐がある。

すぐにコロッとなる女よりこういうタイプの方が俺としてはやりがいがあっていい。
それにあの反応…もしかして3万か?


いきなりプライベートに踏み込んだことで警戒されたのか?
なら、しばらく観察してあいつの弱そうなところから攻めるか


忙しいのか毎回打ち合わせには現れないものの、黒須を観察してると仕事熱心で内部の桃井と進藤って女たちと仲がよさそうだった。


正直あの桃井と進藤ってのは邪魔だな。内部の人間だからほぼ毎回いるけどたまに出張だかで留守もあるからその時を待つことにして黒須をじっくり観察させてもらう。
情報が多いに越したことはないからな。

プロジェクトは12月まで続くだろうしまだ時間はたっぷりある。
ヤりたいときは他の女で間に合わせるけど黒須って女は絶対落としてやる。

最初に話しかけたときの反応もこの俺にあんな態度を取るなんて癪でしかないから、どんな手を使ってもあいつとヤッて賞金をもらう。


各チームでの打ち合わせでは全然接点は持てなかったけど、俺はずっと観察してたし、今後は他のチームとも打ち合わせがあるという話を聞いてそろそろ動き出せると思っていたのに桃井と進藤、それにチーフってのまで常に黒須といるから中々チャンスがなかった。


それでも諦めたら俺のプライドが傷つく。
俺に落とせない女はいない

絶対チャンスはあると言い聞かせて虎視眈々とその時を待っていた。





そしてそれは突然やってきた。



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