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最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


青峰君サイドとはまだ交渉中らしいけど、あたし達が朝方まで考えた触らないシチュエーションとその他の接触が極めて少ない案をいくつか提示してエージェントからの返事待ちだと言うことも教えてくれた。

やってくれるといいな…


いつもより少し早く帰宅できて久しぶりにリアルタイムで青峰君の試合を見ることができた。


やっぱり…すっごいかっこいい…
かっこよすぎてドキドキする


青峰君がフレグランスのイメージキャラクターをやってくれたらすっごくいいものが作れると思うんだけど本人が嫌なら無理強いはできないよね…

どっちに転んでもメイクとして青峰君を仕上げることは今回はできなさそうだけど、もしやってもらえるならメイクの責任者として最高の作品にしたい。


コートを駆け抜ける長い脚とボールを操る綺麗な手、完璧に鍛えられたたくましい二の腕とあたしをコーヒーから救って抱きとめてくれた硬い胸板。
写真だけでは伝えきれないかもしれないけど、少しでも青峰君の魅力を伝えられるようにディティールにもこだわりたいから、もしやってもらえるなら大我と青峰君はパットにしてもらう。

パットを呼ぶことを承諾してもらったからその日のうちに連絡を入れて予定を空けてもらうようにお願いした。

『まさか、あなたの下でやるなんてね』って茶目っ気たっぷりにOKしてくれた。

使用イメージの冊子も作るしCMも撮影するから撮影期間としては1週間を目安にしてるけど全て室内撮影だから天候の影響は受けないし、順調なら5日くらいで撮り終えれそう


試合を見ながら仕事のことを考えてるけど、青峰君がボールを持つたびに思考が停止する。
どうしてこの人はこんなに人を惹きつけるんだろ。あたしが青峰君を好きだからなのかもしれないけど、青峰君をかっこよくないって思う人なんてさつきぐらいだと思う。

日本から応援に行ってると思われる人たちは青峰君がボールを持っただけで歓声を上げてるしシュートが入れば大喜びしてる。

そしてあたしみたいにテレビの前に張り付いてこの試合をどれくらいの人が見てあたしの様に応援しているんだろうと思うと青峰君って人は存在自体が本当に貴重で大きなものなんだと実感させられた。

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