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最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


side青峰

俺が断ってからさつきから何度も着信があったけど、ずっとシカトしてたらメッセージがきた。

(今日電話出なかったらもう二度とみさきの写真は送らないし3月のアメリカも行かせないから)

はぁ⁉フザケンナ!!!そんな事許されるわけねーだろ。

クッソ。しょーがねぇから出るか…
つーかさつきのヤツみさきをダシにしてきやがってマジムカつく。みさきの名前出したらなんでも聞くと思うなよ。
…まぁ聞くけど。
俺ダサすぎだろ…


さつきからのメッセージが届いて朝になってから約束通り着信が鳴る。
多分みさきだったら今日じゃなくて明日って言ってただろうななんていつもこっちの時間を考えてくれるみさきを思い出す。

「…なんだよ」

「やっぱ大ちゃんに言うこと聞かせるにはみさきだね」

「はぁ?お前ふざけんなよ。つーか女と一緒だって知ってて言わなかっただろ」

「だってオファーの初期段階で受けてくれるかも分からないのに詳しく話せるわけないでしょ?」

「詳しく話せなくても女がいることくらい言えばいいだろ!やらねーからな」
そもそもお前がそれを言わないからこんなことになったんだろーがよ

「はぁ?自分で1回はやるって言ったんだから責任持ってよ!」

「内容によってはっつっただろ。知らねぇ女を抱きしめるなんてお断りだ」

「別にモデルさんだって大ちゃんに好きで抱きしめられる訳じゃないんだから!」

「なら余計に俺じゃなくていいだろ。何が嬉しくてみさき以外に触らなきゃいけねーんだよ」

「仕事なんだから一回受けたんならやってよ!」

「正式には受けてねぇし、説明が足りなかったんだから無効だろ」


“やって”“やらねぇ”を繰り返して堂々巡りだったからこっちから切ってやろうかと思ったけどいきなり切ってまたみさきをダシに使われたらたまったもんじゃねぇ。


「とにかく!1回OKって自分で言ったんだからやってよね」

「ヤダね。みさき以外の女なんて触りたくもねぇ。ふざけんな」

「ほんっとわがまま!」

「わがままなんじゃなくて自分に正直なだけだ。練習あっから切るぜ」


みさき以外に触るなんて拷問だろ。

みさきに手を出せない拷問なら耐えられてもみさき以外に触る拷問なんて耐えられる訳ねーだろ

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