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最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


side青峰

『ダイキ。この間のフレグランスのイメージモデルだが、内容的にも文句ない。撮影内容が書いてあるから目を通しておいてくれ』

ライアンがさつきんとこの会社の資料を見ながら撮影内容の描かれたデッサンと説明を渡してきた。


何だよこれ…女と撮るなんて聞いてねぇ。


『女と撮るなんて聞いてねぇけど』

『女向けの商品なんだから女を使うのなんて当たり前だろ?』

それどこの常識だよ…さつきもみさきも女と撮るなんて一言も言ってなかったのに何でこんなことになってんだよ

『無理だな。断る』
別に潔癖でもなんでもねぇけどいくら仕事でもみさき以外を抱きしめんのなんて絶対ぇヤダ。触るのだってお断りだ。

『自分でやってもいいって言っただろ?』

『女使うなんて聞いてねぇ。内容によってはやるっつっただけだ。これなら断る』

『ダイキ…子供じゃないんだからやってくれ。ファンも増えるしデメリットなんてないだろ?』
ガキだと思われようが構わねぇけどこんなん絶対ぇやりたくねぇ。みさき以外に触らなきゃいけねぇのにどこがデメリットねぇんだよ。バスケに関係ねぇファンなんて別にいらねーだろ。デメリットだらけだ。

『俺にとってはデメリットだらけだ。触るのだけはマジでヤダ!!!』

『今までそんな理由で断ったことないだろ?』

『じゃあ今回が初だな。絶対ぇやらねぇから断れ』

今まで嫌だ嫌だと言いながらもライアンに説得されればそれなりに仕事も受けてきた。

でも今回は俺が拒否する姿勢を崩さないせいかライアンが『もう一度打ち合わせをし直す』つって引いた。

『触るのは何があっても無理だからな』

俺が女と撮影したからってみさきがどうこう思う訳ねぇけど撮影とはいえ何が嬉しくて好きな女の前で他の女を抱きしめなきゃいけねーんだよ。冗談じゃねぇ。

つーかさつきのヤツ……分かってて言わなかったな。

契約前にバレるなんて分かってるはずなのに何隠してんだよ。
まぁ最初から言われたら即答で断ってたけど。

それにメイクだってみさきがしてくれるとは限らねぇしやるメリットなんか一つもねぇな。


みさき以外の女に触るなんて絶対ぇイヤだ‼



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