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最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


こういう形で仕事をもらうのは初めてだったけど、手近にいるからじゃなくて技術を評価してくれたことがすっごく嬉しかった。

「パットを呼んでもらえるならこちらとしても本望よ」って言ってパットを呼ぶことを快諾してくれた。

黄瀬君と大我にはとりあえずメイクを担当することはできないけど当日はメイクの責任者になるから問題があったらすぐに対応できるって伝えよ。


問題は青峰君だよね…断られちゃったらメイク云々じゃない。
どうしてもいやなら仕方ないけど触らなくていい案を今夜さつきたちと家で話合お。


夏に撮るけどクリスマス向けの商材ってことで大掛かりな撮影になることは予測がついていた。

黄瀬君は夜のツリーの前でモデルさんの手を引いて初々しいデートをイメージさせるからスタジオで巨大ツリーのセットと人工雪を使う

大我は外でのデートじゃなくて二人で過ごす特別な時間をイメージしてラグジュアリーホテルの暖炉に火を入れてモデルさんを組み敷くカットもあるから結構セクシーな広告になりそう。

青峰君は当初の予定ではツリーを写り込ませて自宅で久しぶりのデートの用意をしている奥さんを後ろから抱きしめつつ、その日の為に用意してた香水をプレゼントするって構成だったけどこれがNGらしい。

画としてはすっごくいいと思うけど、触るのは無理って言われちゃうとこれは撮れない。

もしかして青峰君って潔癖症なのかな?
知らない人には触れない的な…?



中野チーフとの打ち合わせを終えて自宅に戻って二人に連絡を入れたら黄瀬君の部屋にいたらしくすぐにチャイムが鳴った。


「チーフなんだって?」

「メイクのセクションチーフにってのと広告の内容を聞いてきたよ。てか青峰君NGになったって聞いた」

「さっきもさつきが電話でバトってたけど平行線のまま」

「大ちゃんやるって言ったのに!やっぱりヤダとか子供みたい!こっちだって仕事で頼んでるのに」ってぷんぷん怒ってる

「青峰君潔癖なのかもね…でもチーフも青峰君のキャスティングは譲れないから触らない構成案ないかって聞かれた」

「触らない案なんてある訳ないじゃんね!大好きな巨乳と撮れるんだから感謝してほしい位だよ!」

え…既にモデルさんは巨乳なのね…お先真っ暗。
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