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最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


「あたし大我の連絡より先に青峰君にお礼したい」

「じゃあそのまま電話代わって!大ちゃんの機嫌のいいときに話したい。中野チーフにダメでしたとかあたし言えない」って眉間にしわを寄せてる

確かに…軽く話してとは言われたけどあの迫力を前にして“ダメでした”とは言い難い

「機嫌悪くさせないようにあたしが気をつけることある?」

「「ない」」
この二人さすが一緒に仕事してるだけあって息ぴったりだけど、なんかアドバイスしてくれなきゃヘマしそう。

「ないって…なんかあるでしょ?だってあたしがヘマしたら断られちゃうよ」

「絶対大丈夫なの!電話切らずに代わってくれるだけでいいの」ってさつきが言うけど根拠なさ過ぎ…

「女性のモデルと共演になることって伝えなくていいの?」

「それはチーフとエージェントで話してもらお。どうしても無理なら青峰さんも火神さんも断ってくるだろうし、今はスケジュールを含めた打診って感じでいいんじゃない?」

今日の打ち合わせで恋愛をコンセプトにするなら女性も使った方がより消費者に訴えかけることができるんじゃないかってことになったけど、国内のモデルさんを使うには身長の兼ね合いが難しいことや、せっかく人気のある男性を起用したのに有名なモデルを使ってしまうと名前や顔を知っていることで嫉妬が生まれてしまったら数字に響くんじゃないかって意見が出て海外の新人モデルさんを使って顔を出さないことになった

女性の嫉妬は女性に向くというのが世の中の常識らしい

「そうだねとりあえず聞くだけだもんね。てかあたし青峰君のエージェントと名刺交換してるから直接エージェントとも連絡取れるけど、あたしたちは本人に連絡すればいいよね」


「え?なんで名刺交換したの?」

美緒に聞かれたからCEOとの会食でタキシードが必要になって急遽を届けてもらった時に会った事を話をした

「どんな人だった?」

「とにかく青峰君のイメージを気にしてる人らしいんだけど、関係は良好って感じだった。青峰君も信頼してて、ずっと同じ人だって言ってたから青峰君のことはよく理解してるんじゃないかな」

ライアンは基本仕事は断らないけどあまりにも契約内容が悪いとか、全くイメージと合わない仕事だと断るって青峰君が言ってたから今回もライアンのお眼鏡にかなわなければもう一人の候補にモデルをしてもらうことになる
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