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最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


side青峰

みさきはペニンシュラのカウチが恋しいらしいけど、俺もあれは好きだった。
みさきと俺が距離を縮められたのはあのカウチがあったからだって思ってる。

それに俺はお前の方が恋しい。

一緒に過ごしたのなんで数日だけど、今まで感じたことのない感情がどんどん出てきて自分でもこんな一面があったのかと驚いた。
今まで適当に付き合ってるつもりはねぇと思ってたけどちゃんと相手を好きだったのかと聞かれたらよく分かんねぇ。

ただ、確実なことは、みさきに感じるような感情は誰にも感じてこなかった。
だから恋だの恋愛だのと大騒ぎする奴の気持ちがよく分からなかった。


でも、今みさきに他の男ができたら俺もすげぇ落ち込む。多分バスケに影響するくらい落ち込む。
みさきが他のヤツとって考えただけでマジで無理。
付き合ってる訳じゃねぇのに誰にもみさきを触られたくねぇ。

今まで付き合った女たちの中には俺が浮気してると思いこんで、仕返しに浮気をして気を引こうとしてきた奴もいたけど、別に何とも思わなかったし、仕返しで誰とでも寝れるような女は無理だと思って別れたら信じらんねぇくらいキレられた。

女なんて泣いたり喚いたりうるせぇだけだと思ってたのにな…

なんで俺こんなに嵌ってんだって自分でも笑っちまうけど、もうみさき以外考えらんねぇ。


2月にNYに仕事に来てても試合があって会うことはできなさそうだけど、同じ国にいれば時間を気にしなくても電話ができそうで、それだけでも俺は頑張れる。


今年は絶対ぇみさきを振り向かせる。

母親からは警戒されまくってるし、火神からは焦るなとか言われるし、緑間との関係もすげぇ気になるし、好きな奴いるとか言われて、状況はめちゃくちゃ厳しいけど、こんなに手に入れたいと思った女はみさきだけだから何がなんでも手に入れる。


トレーニングがあるから切るって電話を終わらせたけど、本当はこの夜中にそんなものねぇ。
忙しいみさきがゆっくり過ごせる貴重な時間を奪いたくなくてまだ声を聞いてたい気持ちをグッとこらえて「またな」っていうと「うん。行ってらっしゃい」って言ってくれた。



はー。マジで会いてぇ。

会えるまであと3か月半か…
俺もやるべきことをやらねぇと。


努力家のみさきにに並べる可能性がすこしでもあんなら、できることは全部やらねぇと。





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