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最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


「大丈夫か?」

「うん。久しぶりにまとめて寝たから」

「倒れんなよ」

「大丈夫だよ。毎年そうだけど倒れたことないから(笑)」
そう、この忙しさは毎年のことでもう慣れてきたし、パットに弟子入りしたときはパパとの約束で成績を下げないっていうのが条件だったからテスト前は3日くらい寝なかったこともあった。さすがに今は年齢的に3徹は無理だけど…

「意外とタフだな。あ、こっちも年明けたぜ」

「あけましておめでとうございます」

「あぁ。おめでと。今年もよろしくな」

「こちらこそ今年もよろしくお願いします」

青峰君が今年もよろしくって言ってくれたのがなんかすっごく嬉しかった。

「今日も仕事か?」

「今日はもう仕事終わったの。昨日からカウントダウンの番組で朝5時まで収録だったから」

「ゆっくり休め」

「うん。今日はもう1日ダラダラ過ごす。ペニンシュラのカウチが恋しい」って笑ったら「俺も」って言ってくれた。

「2月中旬に仕事で行くからあそこに泊まろうかな」

「2月NYなのか?」

「うん1週間ね」

「熱出すなよ」って笑われた。

それから少し話して青峰君がトレーニング行くって言ったから電話を切った。

電話の最中にママから電話が来てたから掛け直すことにした。

「もしもし?」

「あ、ママごめん。電話中だった」

「あら、珍しいこともあるのね?」って茶化すように言ってくる。

「電話ぐらいするよ。パパまだ怒ってる?」
日本に戻って以来パパとは連絡を取ってなかったから車で言い争ったきりになってしまっていた。

「もう怒ってないわよ。認めてもないかもしれないけど」

「パパ戻ってないの?」

「今年は5日まで戻れないって連絡があったの。ママから行っちゃおうかな」

パパの職場はDCだけどママの仕事に合わせてロスに家を買ったからパパは週末とあたしが帰省するときだけ自宅に戻ってくる。ロスでも仕事に呼ばれたりすることもあるからあたしがいても完全な休暇にはならないけど。

「はいはい。行って来たら?」

「そう思う?」

「飛行機とれるなら行けばいいじゃん」

「じゃあパパにに連絡するから切るわね」

そういうなりあっという間に切られた。




まだ新年のあいさつもしてないんですけど…



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