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最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


プレゼンでより説得力を持たせるためにこれからも打ち合わせを重ねていくけど、同時に起用するイメージモデルも考えていくことになった。

ギャラの問題もあるけど、とにかく今回のプロジェクトは費用面ではそれなりに柔軟な対応ができるからそこは気にせず、いいと思った人をチーム全員が考えてくるということで今日の会議を終えた。


さつきと美緒にロビーまで送ってもらってタクシーで次の仕事場に向かう。春メイクを特集した雑誌の監修の仕事のため編集社でそれの打ち合わせ。

多分今日も午前様。

取り敢えず4月に結婚式を控えてる黄瀬君のマネージャーさんに連絡を入れて希望の髪形やメイクがあれば先に聞いておきたいということを伝えた。

編集社について担当者と打ち合わせをして大体のイメージを聞くけどメイクの説明が複雑でそれができたとしても見ながらメイクをするのはかなりやり込んでる人じゃないと難しいし、メイクの種類としても偏りすぎてる。

説明文の簡潔化と普段からできるようなメイクを増やして低価格のコスメも使ってより消費者に身近なものにする必要があることを提案する。
それから各メイクの一番重要なポイントを記載することでメイクを上達させたい人たちの手助けになるようにした方がいいことを伝えた。



年末の番組の収録はほぼ終わっているけど5月のミラノの関係と確定申告の関係で3月は仕事をセーブしてるせいか2月末までは予定がぎっしりだった。

それでも2月中旬のアメリカ出張以外は全部国内の仕事だから忙しさは去年と変わらないか…

もう税理士にお願いしようかな…誰かいい人知らないかな


帰宅してからも3月に受けている結婚式のヘアメイクのクライアントたちの予定を確認してヘアメイクのリハーサルをどのあたりでやるか考えて明日連絡しようと予定を立てていく。

最近ずっと鈍く痛み続ける太ももにマグカップを挟んで温めながらスケジュール帳とにらめっこしていたのにいつの間にか寝ててマグカップが落ちる音で目を覚ました。

最悪…

床にこぼれたもう暖かさを失ったお湯を拭いてから寝る用意をしてソアで目を閉じる。

はぁ。疲れた。

メイクの仕事はすっごく好きだけど打ち合わせが多い日はなんか疲れちゃうんだよね。
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