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最愛 【黒子のバスケ】

第4章 揺れる心


とりあえず荷物も置きたくて全員であたしの部屋に入った


「どこ行ってたんだ?」

「横浜のコスメアワードだよ…」

「ストップ。分かった。それ以上言わなくていい」

聞かれたから言ったのに嫌そうに笑う
多分あたしがコスメの事を話し始めたら止まらなくなるって知ってるからだけど

「そーいや、店どうするよ。俺も青峰も全然わかんねー」

「あ、美緒が仕事で使うところリザーブしてくれた」

「リザーブっていう日本人あんまいねぇよ。やっぱキコクシジョって感じだな」

笑ってる…
昨日も笑ってたけどテレビに映ったりしたときは笑ってるところなんて見たことなかった

プライベートなら結構笑う人なんだ…


「え、変ですか?日本だとなんて言います?」

「予約とか取ったとか言うな」

「じゃあ今度からそうします」

「なんでだよ。周りに合わせる必要なんてねぇだろ?そんなのナンセンスだ」

アメリカが長かったからと言って日本語が苦手なわけじゃないけどふとした時に浮かぶのが英語のほうがボキャブラリーが多い
もともと両親とか大我と話すときは日本語だったけどうまく伝わらないときは英語を使ったりもしてた

「それに俺としてはスゲー羨ましい。NBAを目指した時に一番大変だったのが言葉だからな」

「どうやって覚えました?」

「緑間と赤司だな」

「赤司さんはほんとに何でもできるんですね。真太郎は頭良いけど堅物だから超正統派の英語って感じします」

「お前、緑間と知り合いなのか?」

しまった…またやった…もうほんと懲りてない

「あ、まぁ…」

全っ然誤魔化せてない

鋭い視線があたしに刺さるのを感じて逃げられないけど青峰さんを見ることもできない

大我に助けて視線を送ると黄瀬君に説明したときと同じ説明をしてるけどその顔は“勘弁してくれよ”って言ってる


逃げるように美緒とさつきのところに行って今日買ったお詫びを渡すと喜んでくれたけど、青峰さんの事は気になった


予約の時間も近いしもう出ようって時に黄瀬君から連絡が入ったからお店には少し遅れることを伝えて2台に分かれて全員でお店に到着すると裏から入れるようにしてくれた



やっぱり青峰さんに会うといつもの自分じゃなくなる。好きになりたくないのに。
心が乱されて心臓がうるさくてどうしたらいいのか分からなくなる


好きになりたくないのに…
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