• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第9章 優しい嘘


ネロが遊び疲れたらしく寝始めたから何か飲もうとダイニングに行くとハウスキーパーからのメモが目に入って、そいういや黄瀬からも荷物が来てたんだったと思い出した。

別に欲しくねぇし見ても気取った顔しかしてねぇから見なくてもいいけど一応開けてみようともう一度金庫を開けて黄瀬からの郵便を開ける。

いつものよりも薄い。
取り出すとクリスマスツリーの描かれた薄いビニールに黄瀬からのメモが貼ってある。

“メリークリスマス。これは俺からのクリスマスプレゼント。1冊しかないから大事にするんスよ”

1冊しかねぇのに何で俺に送ってくんだよ。
進藤にやれよと思いながら袋から取り出したら黄瀬じゃねぇ…

シェパードの表紙で何かと思って開いてみると
“MerryChristmas”って文字が書いてある白いページがあってそれをめくったらみさきが犬と写ってる。

何だこれ…めちゃくちゃ可愛い顔してる。

シェパードに抱き着いてるのやら、小せぇのを撫でてるのやら、いろいろな犬とみさきが一緒に写真に写ってて、セピアだったりモノクロだったりしてプロが作ったってことはすぐに分かった。

最後のページだけはフルカラーでみさきがドーベルマンの首に手を回して見つめあってるカットだった。

やっぱ横顔がめちゃくちゃ綺麗だ。
多分加工もしてあんだろうけど、長いまつげとでかい目がウルウルしてて、グレーがかったみさきの瞳にはドーベルマンが写ってる。
ドーベルマンの黒い目にはみさきが写ってて、お互いに相手だけを見てる。

俺がこんな至近距離で見つめられたらすぐキスして、その後は…

あ、やべぇわ
落ち着け……

みさきのことを考えるとたまに暴走する自分に呆れるけど、めちゃくちゃ惚れてんだからしょうがねぇ。

メイクブックは手に入りそうもねぇけどこれは1冊しかねぇなら俺だけしか持ってないって事だろ。
黄瀬がみさきと仕事をしててよかったと初めて思った。
まぁ触るのは絶対ぇ許さねぇけど。

取り敢えず黄瀬にメッセージでも入れてやるか

(今見た。すげーいい。上出来だ)

今年はマジで最高のクリスマスかもしれねぇな。

そろそろみさきを起こすか…


何コールか鳴ってみさきの眠そうなダルそうな声が聞こえた

「はい…」

「時間だ」

「あ、あおみねくんおはよう」

寝起きでのろのろ喋って、ほんとに可愛すぎだ。
/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp