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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


外に出て15分くらいするとタクシーが見えて、ゆっくりと門の前に止まった。

すごく背の高い男の人が車から降りるみさきに手を貸して、荷物を降ろしてくれている。

みさきが無事に戻ってくれたことに心底ほっとして、迎えるハグにいつもよりも力がこもったわたしとは反対に、いつも通りの軽いハグをするみさきに一緒にいた男性を紹介された。

あおみねって…たいちゃんのブルズ加入の少し後、日本人選手がもう一人NBAに入ったことも知っていたし、よくゴシップで名前を聞いていたから知っていた。
むしろ、米国や日本で知らない人を見つける方が難しい

驚いて彼を呼び捨てにする私にみさきがとがめるような視線を向けた。


「初めまして。青峰大輝です」

はっきりと私の目を見て挨拶をするのは意外だった。
ゴシップを見る限り彼はどんな時も傲慢で敬語なんて使わない人間だと思っていた。

自信家で傲慢不遜、ゴシップの常連で節操がない。
バスケ選手としては素晴らしいのかもしれないけれど、いい印象はなかった。

だけど、娘を送り届けてもらっておきながら無視はできない。
私も自己紹介をして彼を見ると、まっすぐに私に視線を返して、遅くなったと詫びられた。

スケジュール通りで遅くなってなどいないのに…
謝罪の言葉が彼の口から出たことはさらに私を驚かせた。




「娘を送り届けてくれたことは感謝しています。でも、あなたほどの人が何の目的もなく娘に関わるとは思えないわ。何が目的なの?」

みさきがこの場を離れたのを機に彼を問い詰めた。

「目的はみさき自身です」

ふざけてるのかと思って怒りがこみ上げるけど彼は至極真面目な顔をしてる。

「ふざけないで。あなたがしょっちゅうゴシップに載ってることを知らないとでも思ってるの?遊んで傷つけるのはお願いだからやめて。もうあの子は一生分傷ついたの。だからお願いします。……手を引いて」

「それはできない。俺のゴシップを見てて信用がないのは自分自身行いのせいだから言い訳するつもりはない。でもみさきのことは、誰かに言われたからって手を引くことはできない」

彼はあたしの目をまっすぐ見て少しも逸らさなかったし、一瞬も言葉を乱さなかった。

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