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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


ホテルを出て、NYは石畳が多くて躓きやすいのは事実だけど、さすがにスニーカーだから危ないなんてのは思いっきり口実。
手を繋ぐ口実を無理やり作ってみさきのちいせぇ手を握るとすべすべでめちゃくちゃ柔らかい。

女と手繋ぐなんてガキの頃さつきとつないだ以来だ。


ギュっと握るとみさきもギュっと握り返してきてちょっと俯きながら歩いてる。


サングラスがでかすぎなのか顔が小せぇのか

間違いなく後者だけどサングラスしても綺麗な顔立ちははっきりわかる。


みさきの綺麗な目が見れねぇのは不満だけど、今撮られて仕事に影響させる訳にいかねぇ。


繋いでるみさきの左手の薬指を親指でくすぐるとこっちを見て笑って、みさきも俺の指をくすぐってきた。


「寒くねぇ?」

「うん。あったかい。お散歩付き合ってくれてありがとう」

「俺が一緒に行きてぇの」

一緒にいてぇって気持ちすらまだまだ伝わって無さそうで、先は長げぇはずなのに、それも楽しくてしょうがねぇ。


ザ・ロックで夜景見て、帰りがてらカジュアルな雰囲気のレストランで飯食って、ホテルに戻って一緒にルームサービスのアイス食って、今日も同じベッドに入る。


一緒に寝られるのは今日が最後だ。

「疲れてねぇ?」

「うん。すっごく楽しかった。青峰くん疲れた?」

「疲れてねぇよ。熱いから気をつけろよ」

みさきを先にベッドに入らせて、俺は紅茶を持ってベッドルームに入った。

俺がベッドに入る事を許してくれるかのように、左側に寄って座ってて、右側の掛け布団を入りやすいようにめくってくれてある。


「ありがとう」

紅茶なんてみさきと過ごすことがなきゃ淹れることすらなかった気がする。

「これはお湯入れたらゆっくり10回揺らして」

寿司に行く前みさきの家に入った時、紅茶の入れ方を細かく火神に言ってて、ホテルにあるティーパックがたまたま同じところのだったから淹れられた。

火神は知ってたらしく、わかってるって返事してたけど、俺は知らなかった。

「青峰くんが淹れてくれるの、濃さがちょうど良くていつもおいしい」

「そりゃよかった」


ストーカー並の記憶力だって自分でもゾッとしたから理由は言わねぇけど、みさきを喜ばせられんのはよかった。


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