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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


大我とソファに座るとすかさずセルジオが大我に猫パンチしてる。

「いって!」

「セルジオ…ダメ。大我痛いって」

あたしが抱っこして膝に乗せると大人しくなる。

「あたし、昨日初めて猫パンチされたんだけど、爪が引っかかって超痛かった。今まで笑ってたけど大我も痛かった?」

「いや、引っ掻かれたことはねぇし、痛いっつってもたかが知れてる。珍しいなセルジオがお前に攻撃するなんて」

「初めてだよ。そのあとはすぐに元に戻ったけどね」

大我と一緒にテレビを付けて話してるとママが顔を出す。

「パパとデート行ってくるからケンカしないで仲良くお留守番しててね」

ケンカしないでってあたしたち何歳だと思ってるんだろ…
両親を見送って家に入ると大我が笑ってる。

「何笑ってんの?」

「いや、お前の両親ほんと仲いいなと思ってよ。俺とかお前がいてもお構いなしにイチャつくよな」

「そうだよ。昨日だってママがパパに“抱っこして”って言ってソファでずーーーっとキスしてた。あたしはお風呂に逃げてクルーニー見てたけど」

「お前ホント好きだな。青峰と全然似てねぇじゃん」

「クルーニーは視覚的にただかっこいいってこと。青峰君は顔も好きだけど違うの!なんかうまく言えないけど好きなの!てか青峰君の名前出さないで。恥ずかしい」

「はぁ⁉そんだけデレデレしといて今更恥ずかしいもねぇだろ!自分の緩んだ顔見て来い!」

「はぁ⁉緩んでない!」

緩んでない!緩んでる!を言い合って二人で笑う


「そーいえばCM見た?」

「おー」

「夕方のやつみて青峰君が大我の事すっごいいい体してるって言ってたよ」

「あれはメイクのお陰だろ。青峰なんかメイク要らずだぜ」

「大我と青峰君ってさ一緒にいても全然相手の事褒めないのに別々にいるとホントにお互い褒め合ってるよね。両想いなんじゃない?」

「だから気持ち悪りぃこと言うなっつーの!それに今回は青峰の話し出したのお前だからな。顔緩んでるぞ」

「だから!緩んでない!」

バシッと二の腕をたたくと笑ってる

あー、大我といるとホント楽
あたしの事知られすぎてて恥ずかしいとかもうない

ごろんって寝っ転がって膝に頭を乗せて膝枕してもらった

「眠いか?」

「ちょっとね。このまま寝ていい?」

「あぁ」

大きな手が頭に乗せられてあっという間に眠りについた
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