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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


寝付けなかった割には早く目が覚めたから少しだけ走りに行こうと思って玄関を出た。


「おぉ。はよ」

「あれ?シカゴに戻ったんじゃないの?」

「いや、明日戻る。つか青峰こっちまで来たのか?」

あたしのペースじゃ遅すぎるのにあたしに合わせてくれる大我と話をしながら走る。

「うん。お家まで送ってもらっちゃったの。てかなんで知ってんの?昨日いなかったでしょ?」

「いや、おばさんから連絡来て友達と戻るって聞いたけど大丈夫かって聞かれたからよ。昨日は親父と出かけてた」

「あー。なるほどね。あたし遅いから先行っていいよ」

「いや、一緒に走ろうぜ」

しばらく一緒に走って公園でストレッチ。


「お前体硬すぎ!」

「大我が柔らかすぎなの。てかNBA選手ってみんな柔らかいの?」

「は?みんなってなんだよ?」

「NYで青峰君と一緒にジム行ったんだけどその時一緒にストレッチして青峰君がすっごい体柔らかくてびっくりしたの」

「あー。そういうことか。あいつは柔らかすぎ。180度開脚して顔が床に着くからな。あいつのプレー見ると分かるけどあいつのやってることは柔軟性がない奴がやったら間違いなく怪我する。青峰からしたら俺だって硬すぎだって言われてる」

「そなの?」

「つーか一緒にジムってどうしたらそんな事になんだよ」

「え、だって外出禁止で青峰君が朝ジム行くって言ったから一緒に連れてってもらったの。そしたら青峰君すっごい美人な巨乳にナンパされてた」

「ははは!あいつモテるからな。俺より全然あっちのがモテてるぜ」

やっぱそうだよね...あんなかっこいい人がいま彼女いないってのが奇跡みたいなもんだよね。
泣きそう……

てか、青峰君と大我ってなんでお互いに同じこと言うんだろ?
ほんと仲良すぎ。

大我にアドバイスを貰いながらストレッチを終わらせて「家まで競争ね」って走ったけどすぐに追い抜かれてあたしの負け。

「おじさんいないならウチくる?」

「じゃー、そうするわ」


玄関開けて入るとまたママとパパがキスしてる。
あーもー……ちょっとは離れてればいいのに。

「大我来たよ」って言ってもくっついたまま。

大我も「相変わらずだな。お前の両親は」って笑ってる。
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