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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


「初めまして。青峰大輝です」

「みさきの母の黒須泉です」

「遅くなってすみませんでした」

青峰君とママが挨拶してるうちに荷物を置いてタオルを取ってこようと思って青峰君に声をかけた。

「ごめん。ちょっと荷物置いてタオル取ってくるね」

「悪いな」

「全然」


家に入るとセルジオが近寄ってきたけどいつもみたいにまとわりついて来ないし、ちょっと距離を取ってくるからこっちから近くに行ったのに……

「いたっ!!」


猫パンチされたせいで爪が引っかかって腕に血が滲んだ

どうしちゃったんだろ…長く会わなくてもこんなことされたことないのに…

とりあえずあまり待たせる訳にいかないし、自分の部屋に行ってキャビネットからタオルを取り出して部屋を出ようとすると、セルジオが体を小さくしてドアからこっちを見てるから、近寄って撫でると今度は大人しく撫でられてる。

「どうしたの?久しぶりで怒ってる?」

さっきみたいに攻撃はしてこないけどそっぽむいてるから抱き上げて一緒に下まで連れて行った。

「すぐ戻ってくるからここで待っててね」

セルジオをリビングに降ろしてから腕を洗って外に出た。


青峰君と話すママの顔がいつもより険しい。

何か変なこと言ってないか不安になってその場から声をかけた。

「持ってきたよ」

「悪いな」

「もし嫌がるようなら捨てちゃって大丈夫だから、あんまり無理させないであげて」

「あぁ。つか腕どうした?」

ティッシュで押さえてた腕を青峰くんが見てる。

「あ、セルジオに猫パンチされて爪が引っかかっちゃったの」

「大丈夫か?」

「うん…でもこんなことされたの初めて。留守にしすぎたのかも」

「ちゃんと仲直りしろよ」って笑って頭を撫でてくれた。


「じゃぁそろそろ行くからもう家入れ」

「うん…」

「そんな顔すんなよ。帰りたくなくなる」

しまった…
寂しいと思ってたのがそのまま顔に出てしまった。

「ママも青峰さんにお礼したらすぐ入るから先に中に入ってセルジオと仲直りしなさい」

ママにもそう言われて大人しく家に入ることにしたけど、一度振り返ったら手を上げてくれたから手を振り返してから家に入った。


寂しすぎて泣きそうになっていたらセルジオがこっちに来てザラザラの下で指を舐めてる。

さっきの事ごめんねってしてくれてるみたいだった
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