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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


パットは元々チャリティにも熱心でその本の売り上げはある団体に寄付されるしギャラもないって言われたけどそんなことどうでもよかった。
パットにメイクをしてもらうっていうあたしの目標がそこで叶った


撮影はつらかったし逃げたかったけど、メイクをしてもらってその技術を見ることが何よりも楽しかったし、将来絶対メイクをするっていう自分の職業を決めた瞬間でもあった。


それがあたしがモデルをやった理由。


その後本が完成してパットから送られてきたところに『本気でやるなら連絡しなさい』ってメッセージと連絡先をもらった。

すぐに連絡して弟子にしてもらった
学校と両立でしんどい時もあったけどメイクをしてる時だけは嫌なこともコンプレックスも忘れられた。

信じられないくらい怒られたし、物凄いダメだしされてたけどやめようとは一度も思わなかった。


「お前、すげーな…」

「でも雑誌買いすぎてママにめちゃくちゃ怒られた。当時は家族カードで必要なもの買わせてもらってたから。応募した時は同じ雑誌を50冊以上買ったかな……1冊28ドルだったから怒られて当たり前なんだけど」

「そりゃそうだ。その本今持ってんの?」

「え?…」

「誤魔化さねぇんだろ?さっき夫人にどこに行くにも持って行ってるって言ってたよな」

「持ってるけど見せないよ」

我ながらいい先手を打てたと思う

「へぇ。今はネットがあって便利だよな。なんでも検索できんだから」

げっ!!!!

何枚も上手だった

「え、見るつもり?」

「当たり前だろ。大人しく持ってこい」

「帰りの飛行機で見る?」

「俺の気はそんなに長くねぇ」

「はい…」


同伴なんてOKするんじゃなかった…

キャリーから本を出して持っていくと満足そうに受け取って開いた


もう……誰か助けて
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