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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


夕方バタつくのが嫌でメイクや髪形を決めちゃおうと使ってない部屋のドレッサーに腰掛けた。

無難に夜会巻きかな
前髪が邪魔にならないように全部しっかりまとめちゃお。

メイクは派手になりすぎないように、自分の瞳の色に合わせてグレーっぽいアイシャドウを選んで、リップはドレスに合わせて赤にするけどあんまりつやつやさせすぎないものを選んだ。



リビングに戻ったら青峰君がお風呂から出てたから髪形を決めさせてもらうためにドレッサーに座ってもらった。

どうしようかと色々いじくりまわしちゃったけど、オールバックを少し崩して少し前髪を出すのに決めた。

もうほとんど濡れてないけど一応髪を乾かすと猫みたいに目を細めて気持ち良さそうにしてくれててなんか可愛い。



「あ、青峰君。夜のタキシード全部揃ってる?」

「一応確認しとくか…」

そう言ってタキシードのある部屋に行った青峰くんが、予想より早く戻ってきてちょっと苦笑いしてる。


「カフスがねぇわ…」

「取りに行くのは無理だから買いに出よ。今なら全然時間的に大丈夫だし」

「だな。なんか必要なものあるか?」

「うーん。上着どうしようか迷ってるとこ。なくてもいいけど寒いかなって」

「ちょっとライアンに連絡入れる」


電話を終えてからホテルに車を出してもらった。

「どこ行くの?」

「バーニーズ。個室用意できんのが今そこしかねぇらしい」

個室で買い物なんて初めてなんですけど…
あたしと一緒にいるせいで自由に動けないんだよね

「ごめんね」

「は?別にみさきのせいじゃねぇだろ。何度も言うけど俺は撮られたっていい。でも俺と撮られたことでお前の仕事に影響すんのは避けてぇんだよ」

あたしの仕事を尊重してくれてることが嬉しかった。

「ありがとう」

「気にすんな」

バーニーズについて個室に通してもらってカフスと上着を購入してホテルに戻った。


「確認しといてよかった。マジで助かった」

「上着ありがとう。なんか買ってもらってばっかりで…」

「そんなこと気にすんな。俺は使いたいときに使うって決めてんだよ」


頭を撫でられて、こんなに甘やかされたらダメ人間になっちゃいそう。

クリスマスにちゃんとお返ししよ。
会えないけど送ればいいかな。さつきなら住所知ってるはずだし。

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