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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


昨日と同じように抱きしめて、下半身が当たらねぇように細心の注意を払った。

驚かせたり恐怖を与えたらこれまでのプロセスが全部おじゃんになる

勃つな
勃つな
頼むから大人しくしてろ

馬鹿正直に反応する下半身を必死に落ち着かせた。


黒須の「この体勢じゃ疲れちゃうよ」って小さく言う声がなんかめちゃくちゃ可愛くて、すげぇ愛しかった

好きな女を抱きしめてるだけなんて拷問だとも思うけど今は自分の腕の中にいるだけで満足できる

火神と緑間が黒須を異常に守るのには相当な理由があることは分かってる

火神だけならまだしも、女と関わってるところなんて見たこともねぇ緑間があそこまで頑なにこいつを守ろうとして俺を牽制してきたから、多分男関係だってとこまでは予想がついた

ここで俺が欲に負けて何かしでかしたら黒須は二度と心を開いてくれねぇ気がする。
自分の欲なんかよりも黒須の方がすげぇ大事。
だから拷問だろうが何だろうが耐えてやる。

黒須から寝息が聞こえてきてこっそり顔を覗くとすっげぇ可愛い顔して寝てた。
火神に送られてきた写真も可愛かったけど今自分の腕の中で静かに寝てる黒須を見て自分の気持ちを再確認した

「すげぇ好き。俺のこと少しは好きになれよ」

起こさねぇように小さい声で話して、逃がさねぇようにしっかり抱き込んで眠りについた

ハズなのに……







朝起きたらいねぇ。
リビングにもいねぇからすげぇ焦って名前を呼ぶと、呑気な声で返事が聞こえた


なんだよ。バスルームか…
ビビらせんなよな

バスルームの前に行くと、少し扉が開いてて入ると化粧してる黒須がいた

姿を確認して安堵してため息が漏れた。

「どっか行ったかと思うだろ」

「なんで?あたし行くとこないじゃん」

デカい目ぱちくりさせて、なんでって
こいつ何にも分かってねぇな…
男の機微ってもんを何にも分かってねぇ。

こんなに女に振り回されるなんて初めてで、しかも無自覚でやってんだから質が悪りぃ

それなのにどんどん嵌っちまう

“ヘアサロン久しぶりだな”とか言ってご機嫌で用意してるみさきを見て、絶対手に入れるって決めた

俺の女になったら覚悟しとけよ。
ぜってぇ仕返ししてやるからな!この無自覚!


「そろそろ出るぞ」

「はーい!」

あー……

やっぱ、すげぇ可愛いな
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