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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


他愛無い話をしながらゆっくりお散歩を楽しんで、時々青峰君を盗み見る

本当にかっこいい…
鼻筋が真っ直ぐで太い首は男らしくて、切れ長の目なのに優しげで…

好きだな…


何度目かの盗み見で目が合うと薄い唇がカーブして大きな手が優しく頬に触れた



「顔冷てーな。戻るか…」

「うん。あの…上着ありがとう」

あたしはもうすっかり暖かいから返そうとしたのに…


「いいから着てろ。風邪ひかせたくねぇ」

優しすぎだよ…

低めの声も、少し笑う優しい顔も
男の人を好きになることなんて一生ないと疑わなかったのに、一緒にいるとどんどん惹かれていく


車に戻ってもう寒くないのに青峰君の匂い包まれてるのが心地よくて脱ぎたくない。

あたし…ちょっと変態かな…?


ドライブスルーで温かい飲み物を買ってホテルに戻る道中

なんて事ない会話が楽しくてくすぐったい

「やけどすんなよ」

「でもこのフタつけたまま飲むの怖いよね」

「あー。分かるわ」

あの蓋を付けたまま飲んだ方がいいのは知ってるけど怖すぎて無理。でも蓋を外してレンタカーを汚すのも怖くてまだ一口も飲めてない。

飲みたいしもうフタ外しちゃお。

信号で止まってやっと一口飲んだら泡が上唇についてひげみたいになったところを見られて笑われた。
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