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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


「いや…あの、それ大我なの。向こうの人と打ち合わせしながら書き足しててすごい際どいことになってるんだけど」

「これ、マジであいつやったのか?」

「さすがに断られたよ。あたしだってやれって言われても仕事とはいえそれは躊躇する」


あ、今回は全然警戒はしてない
むしろちょっと笑ってる。


よかったー
勘違いされなくて


「ビビった。つーか、あいついい体してんな」

パラパラとめくりながらデッサンを見てる青峰君は大我を褒めてる

大我と青峰君はなんだかんだでお互い認め合ってて仲がいい


「大我は青峰君の方がいい体だって言ってたよ。それにデッサンは触る前に書いてるから、写真を見てこんな感じかなーで書いてるから正確じゃないの」


でも大我のは見慣れてたこともあって結構実物に近かったから大我はいい体ってことだよね。

大我は青峰君をライバル視してるから、きっと褒められたって知ったら嬉しいと思う。


用意も途中のまま、青峰君とデッサンを見て、実際のメイクはどうやるのかって話をしてると最初のハンナの書き足した絵に戻った

何度見てもハンナの絵は際どい


「お前こういうの平気なのか?」

「こういうのって男の人の上半身?」

「まぁそれもだけど、触ったりすんの抵抗ねーの?」

「うーん…仕事だからね。人って感じじゃなくて被写体って感じなの。でもプライベートで書いたり触ったりはないよ」

仕事だからできるけどプライベートとなるとやっぱり全然違う

男の人に触るなんて…


怖くてできない

そもそも恋愛を避けてきたあたしにそんな機会はなかったし、考えたこともなかった

それに、もしこの先あるとしても、もっともっとずっと先だと思ってる

…もしかしたら…一生ないかも


「やっぱ仕事になると全然違うのな」

「え?そうかな?」

「さつきも言ってた。黒須は仕事になると容赦ないって」

「え、あたしそんなに怖くないよ。でも周りが見えなくなることはあるかも」


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