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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


歯切れはよくなかったし渋々って感じだったけど話してくれた大我の話は正直言ってびっくりだった


今まで何も気づかなかったけど大我とセキュリティとエージェントに感謝しないといけない。



「そうだったんだね。すっかり守ってもらっちゃって…ありがと」

「こっちでお前を呼んだんだから当たり前だ」

「でも、ハンナはなんでそんなこと知ってたの?」

「ハンナの親父さんはジェシカんとこの役員らしい。役員の中でもジェシカの行動がいつか会社に打撃を与えるんじゃないかって警戒している人も多くてハンナの親父さんもその一人だって言ってた」


なるほどね…

親子で同じ会社なら社長の娘に意見するのだって容易じゃないはずなのにハンナは現場を進めるためにすごく頑張ってた



「あとでハンナにお礼しとく。今回はBOSSにもハンナにも助けられちゃった。もっと実力付けなきゃダメだね。大我も本当にありがとう」


「いいって。NY戻っても2日くらいは大人しくしとけよ。お前のスケジュールは知られてねぇけど、どんな手段で調べてくるか分かんねぇからな。しかも青峰と会うんだろ?撮られんなよ」

「うん。分かった」


「そういえば…お前週刊誌の件どうなった?仕事大丈夫なのか?」

「うん。黄瀬君の事務所の人は最初からあたしと黄瀬君がそういうのじゃないって知ってたから」



それにNYのコレクションが始まる少し前に事務所の方から持ち込んだ人物を特定したって連絡をもらった。

あえて名前は伝えないけどあたしの提供した情報が大きく調査を前進させたからお礼と面談時の制作側の対応を謝罪された

「とりあえずよかったな。けど黄瀬と撮られて青峰ともなんてなりゃ日本中の女を敵に回すと思った方がいいぞ」

「………うん」


まぁ黄瀬君とあたしじゃネタだし青峰君とあたしじゃよくても荷物持ちの人くらいにしか思われないから大丈夫な気がするけどね…

でも撮られて色々と言われたら結局自分だってモヤモヤするんだから撮られないに越したことはないし大人しくしてよ




ちょっとだけお出かけできるかなって期待もあったけど…

どうやら本当にタキシードを返してバイバイになりそう



会えるのは嬉しいけどタキシードを返しちゃったらもう会えないっていう二つの気持ちが入り乱れたままNYに到着した
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