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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


メイクチーム全員で打ち上げを兼ねてお食事をしてからホテルに戻った

『あたしは明日ロスに戻るけどまたロスに来たら連絡して頂戴』

『20日過ぎにロスに行くのでまた連絡します。本当にありがとうございました』



部屋まで送ってくれたBOSSにおやすみなさいをして別れてからコレクションの間あたしと一緒に頑張ってくれたコスメとブラシの手入れを始めた


ありがとうとお疲れ様を何度も伝えながらブラシを洗ってパレットを拭いた




全ての手入れを終えてからいつもよりゆっくりお風呂に入って自分のお手入れもした


お風呂を出ていつもより高級なシートマスクをしてベッドに寝転がってスマホを手に取った



(仕事順調か?予定決まったら連絡くれ)


あたしが文章のやり取りが面倒くさいことを知ってるかのように一緒に添えられていた電話番号




掛けてみようかな?

でもこんな遅くに迷惑かな…



明日もフライトあってかける時間ないし…


かけてみよ…



色々言い訳してるけど本当は声が聞きたいだけなんて自分でも分かってる


だけど時間も時間だし5コールで出なかったら切るって決めてその番号をタップした



1回…

2回…

3回…

『はい』


コールを数えてたらいつもよりちょっと低い警戒した青峰君の声が聞こえた

「あの…黒須です」

「あぁ。お疲れ」


名前を言うといつもの優しい声に戻ってくれてタイミング悪くかけたんじゃないってことに安心した

「仕事順調か?」

「今日フィナーレでした。ちょこちょこ怒られちゃったけど自分的にはぎりぎり合格点かな」

「明日から休みか?」

「明後日マイアミで大我と仕事だからそれが済んだらお休み」

「は?火神?あいつ何やんの?」

「うん。大我(笑)制汗剤のモデルだって」

「あー。なんか聞いたな。あれマイアミで撮るんだな」

「日焼けが怖すぎ。それが終わったら遅くても16日にはNYに戻るよ。天候さえよければ14日のサンセット撮ったら夜戻るつもりだからそれでオフに入るの」

「お前、すげー忙しいんだな」

「そうかな?でもフリーだから割と自由かな」


あたしはよっぽど疲れていない限り仕事を休みたいって思うことはない。
メイクをしてる時が自分にとって一番自分を肯定できる時間だから
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