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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


待たせたって謝る黒須にパーカーとの会話を俺に都合の悪いことは省いて話すと、大変だなんて苦笑いしてる。

けど、それなら勘違いで写真撮られた黒須のが大変だろ

勘違いだったとはいえ、黄瀬との仲を疑われて嫌そうにする女なんて初めて見た。
黄瀬を好きだって勘違いされることすら迷惑そうにして、終いには全然好みじゃないってはっきり言った。

不貞腐れてるけど、その顔ですら可愛い

つーかさ…黄瀬を好きじゃねぇのはいいとして、黄瀬が好みじゃねぇならどんだけイケメンじゃねぇといけねぇんだよ

全く……気が滅入るぜ


ま、でもせっかく一緒に買い物してんのにそんなこと考えてんのも時間が勿体ねぇ。
俺はグチグチ考え込むタイプじゃねぇし


とにかく今は黒須との時間を楽しみてぇし黒須の事を知りてぇ


黒須が興味を惹かれたら止まろうと思ってゆっくり歩くけど、一向に何にも見たいって言わねぇから、俺から聞いたらサングラスを見なくていいのかってまさかの答えだった


せっかくもらったのがあんのに他のなんていらねぇよ。
まぁサングラスはいくつかあっても邪魔にはならねぇけど、これが気に入ってんだからいくつあったってどうせこれしか使わねぇんだから別に欲しくねぇ


遠慮がちに靴が見たいってやっと言ってくれた黒須と一緒にフロアを移動すると、靴を見た瞬間に目を輝かせた。


靴好きなんだな

日本でもいつも違うの履いて、仕事じゃねぇときはヒールだった
俺はそんな細かく分けねぇけど黒須が同じ靴履いてんのは見たことねぇかも

「靴好きか?」

「うん‼大好きなの‼イタリアの靴ってデザインとかラインが綺麗なだけじゃなくて細めに作ってあるからあたしの足でもちゃんとフィットするからヒールが高くても歩きやすいの」


すげぇ嬉しそうだし、黒須がこんな喋ってくれんのって初めてかも知れねぇ

「あの店、家にあった絵のとこだろ?」

「うん!」


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