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最愛 【黒子のバスケ】

第25章 起憶


さつきと美緒に朝からの出来事をすべて話して、カレンの豹変があたしには恐ろしくて堪らなくなったことを伝えた。


「あたしたちもカレンから目を離さないし、みさきのこともちゃんと見てる。少しでも変なことがあったらすぐにチーフにも相談して」

「うん。……聞いてくれて、ありがと…」

「にしても…青峰さんの言う通り水の差し入れは何か企んでのことなのかもしれないから、この後も絶対手つけちゃだめだからね」

「わかってる。ちゃんと自分の買ってくる」


元々差し入れをもらうつもりはなかったけど、二人にも釘を刺されて、あたしはバトラーにお願いしてホテルのプライベートラベルのお水をもらうことにした。


2人に話すまではどうしていいのかも分からないほどパニックだったから喉の渇きすら忘れていたけれど、さっきのエレベーターに向かうまでの恐怖と緊張のせいもあって喉はカラカラだった。

それに加えて、カレンからの要望で部屋の温度を上げたことで、動き回ってるあたしには暑い空間だったから、もらった水をすぐに開封して一気に喉に流し込んだ。


「はぁ……生き返った…」

ホッとして思ったままを口に出したあたしの目の前にフォークに刺さったエビが差し出された


「ほら、あーん」

「えっ…自分で持ってきて食べるよっ!」

「可愛くないこといわないの」


美緒の顔とエビがどんどんあたしに近づいてくるから、口を開けるとオーロラソースの味が口に広がった



「ん…おいし…」

「でしょ?ちゃんと食べなきゃダメ」

「一人で食べれないなら大ちゃんにあーんってしてもらう?」

「ちょっと!!そんなことしないから!!」


本当はしょっちゅうしてもらってるんだけど…
やっぱりそういうの知られたらちょっと恥ずかしい。
大我にはあたしが赤ちゃんみたいに甘えてるって思われてるし


「はいはい。ほんとはしてるの知ってるけどね」

「してない!!」

「してるじゃん。試合見に……「違うのっ!!」


そうだった……
この二人には大我の家でイチゴを食べさせてもらってるのを見られてたんだった…

だけど別にいつもって訳じゃないもん。



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