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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


「読んでない…」

ペラペラとまくし立ててたせいで言っちゃいけないことまで言って…
もう説得力もなにも残ってないからとにかく読んでないとしか言わないことにした


「読んでない。ほんとに読んでない…」

「読んでない…見てない」
 

あたしの言葉が聞こえてるのか聞こえてないのか、青峰君は笑い続けてる






「もうっ‼見てないの‼‼‼」

「あー…分かった分かった」


あたしの明らかな嘘に体を揺らして笑い続けてた青峰君が大きく息を吐いて腕の力を抜いてあたしを解放してくれた


もうほんとにドキドキさせるのやめてほしい


優しいときとちょっと意地悪なときと紳士的なときと短期間にいろんな青峰くんを見てもう変になりそう



あたしが青峰君から離れてメイクブックを見始めると青峰君はまだ笑っててバスルームに入っていった。









「ジムで少しだけ走ってくるからここにいろよ」


バスルームから何か音が聞こえててしばらくするとトレーニングウエアに着替えた青峰君が出てきて部屋を出ようとするからあわててお見送りをした



「いってらっしゃい」



頭を冷やすにはちょうどいい
まだドキドキして熱を持つ頬を抑えながらルームサービスのアイスティーを頼んだ




いい香りのする冷えたアイスティーを飲んで、今一番気に入ってるメイクブックを読んでるだけでも贅沢だけど、超大画面のテレビもちょっとだけ点けたい


青峰君がいないことは少し寂しいって思うけどまた後で会えるから今は一人の時間



こんないい部屋で一人でリラックスして、お金持ちになったみたい(笑)




スマホを開くと3人のグループにしくじったってメッセージへの返信が入ってた。

(なにしたの⁉)

(まさかデートしなかったの⁉)


(青峰くんの部屋で寝落ちしちゃった)


取り敢えず簡潔に色々言い訳せず事実だけを送ると怒涛のメッセージラッシュがスマホを襲う


(え、くん?さんはどうしたの?)
(寝落ちって、そもそも青峰さんの部屋行ったの?)
(青峰さんと何したの?)
(大ちゃんに変なことされてない?)


……

……

止まらない



2人には夕方返信するとして、今日はスマホもいじらないことにしよ




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