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最愛 【黒子のバスケ】

第24章 ヴェラザノ・ナローズ・ブリッジ


side青峰


前を走るみさきたちの車の中は相当わちゃわちゃしてんのか信号待ちになるたびにデカい声で歌うのやら笑い声が聞こえてた


座席から立ち上がるさつきと進藤をみさきが座らせたりこっちに振り返って手振ってきたり…

すげー楽しそう(笑)




「にしても…ヴェラザノに行きたがるとか珍しいな」

「だな。NYっつったら大体がブルックリンブリッジ行きたがると思ってたわ」


NYに来たら多分ほとんどの奴はブルックリンブリッジと自由の女神を見たがる

ヴェラザノも日本では見ねぇような二層式の橋だから珍しいっちゃ珍しいけどそれを見たいなんて言う奴は今までいなかった。


「桃っちなら絶対ブルックリンブリッジって言うと思ったんスけどね」

「僕もです。さつきがヴェラザノを知ってたことも意外でした」



何で進藤とさつきがヴェラザノに行きたがったのか俺らもすげぇ不思議だったけど行きてぇって言うなら別に行かれねぇ距離じゃねぇし眺めも悪くねぇから誰も何も言わなかったし反対もしなかった



片側4車線の巨大なヴェラザノ・ナローズ・ブリッジを走り始めて数分


滅多に電話なんてしてこねぇハンナから着信が入った


『あー?』

『なんか橋を間違えてたみたいなの。本当はブルックリンの方に行きたかったんだって』

『はぁ⁉』

『映画のブログを見たらしいんだけどその情報が間違ってたのよ。だからここ抜けてブルックリンブリッジまで戻るけどいいかしら?』


間違えねーだろ普通……

つかブルックリンの方ならホテルから30分で行かれたじゃねぇか(笑)

『しょーがねぇな(笑)みさきに運転疲れたら代わるから無理すんなって言ってくんね?』

『分かったわ』


ハンナは免許もあるし運転もできるけどデカいのは怖いしNYみてぇなごちゃごちゃしたとこなら尚更無理らしい


ハンナとの電話を切って行き先が勘違いでブルックリンまでもどることを火神に伝えた


「やっぱな。おかしいと思ったぜ」

「さつきは……今度から僕も確認します」

「まぁ俺はこっちのこの橋も見れて良かったッスけど…運転長くなっちゃって火神っちは大変だったっすよね」

「いや、俺は全然いいけどみさきと青峰は途中で運転交代だな」
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