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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


「仕事大丈夫か?」

「こういう事を想定してない訳じゃないので、仕事道具は手荷物にしてるので無事です」

キャリーにメイク道具は絶対入れない。
メイク道具はデリケートだしあたしの仕事のパートナーだから、絶対に手荷物にしてる。


「意外にしっかりしてんな。ほら荷物貸せ」

荷物を持たせるなんて申し訳なくて断ろうと思ったけど、青峰さんがあたしの返事を待つことなく雑誌の入ってる大きめのバッグを持ってくれた。

メイク道具とサングラスはさすがに自分で持つけど、待たせた上に荷物まで持ってもらうなんて…

「とりあえずホテルで荷物置いて出掛けよーぜ。服用意しなきゃマズいだろ?」

「え、でも……予定とか大丈夫ですか?」

せっかくNYに来たならCLにないお店とか行きたいだろうし、迎えに来てもらってお買い物にも付き合わせるなんて申し訳ない。

「今日は予定ねぇから。ホテルどこだ?」

「え…あのっ…タクシーこっちです」

CLからなら絶対飛行機で来てるはずだから、タクシーで移動すると思ってたのに青峰さんが駐車場に向かうから思わず引き止めた。

「車だ」

わざわざレンタカー借りてくれたの⁉

迎えに来させて待たせて荷物持たせて、レンタカーまで借りさせた挙句タキシードはありませんって…なんかものすごく申し訳ない。

タキシードは仕事終わりで渡すって言ってたけど、本当は急いでたのかもしれない。

いくつか持ってるだろうけど、着たいと思ってたからわざわざ来てくれた可能性だってある。

「タキシードすぐ渡せなくてごめんなさい」

「いや。出張で他の荷物もあんのにありがとな。キャリー見つかったらで全然問題ねぇから気にすんな」




せめて巨乳なら目の保養くらいはできたのに、貧乳だしタキシード渡せないし、めちゃくちゃ待たせちゃうし……

また会えたことは嬉しかったけど、今はごめんなさいの方が大きくて、青峰さんは全然怒ってなくて笑ってくれたけれど、会ったら渡したかったサングラスも今はなんとなく渡しにくかった。


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