第24章 ヴェラザノ・ナローズ・ブリッジ
何の感情も見せないあの女が泣き崩れるところを見たい。
愛されてる自信か何か知らないけど、あそこまであたしに無関心なあの女がダイキに捨てられて現実を突きつけられる様をこの目で見たい。
ダイキがあたしを選んだってことをあの女に分からせたい
ダイキはあたしのもの
あんな取り柄のないガリガリ女をダイキが選ぶはずもないけど、あたしの妊娠の話にもダイキとのキスにも、全く感情を動かさないあの女は目障りでしょうがない。
最初はダイキがあたしを選んでくれさえすればいいと思ってたけど、あの女が泣き崩れるところを見ないと気が済まない。
絶対にあのポーカーフェイスを崩す。
その為ならあたしはなんでもする。
どこまであの冷静が保てるのか…
明日、ダイキはあたしを抱く。一緒にいて抱かれなかったことなんてない。
あたしがダイキに抱かれたことを知っても冷静でいられるならそれはダイキが好きなんじゃなくてダイキと付き合うステータスが好きって事。
自分には価値がないから男を使って価値を手に入れるしかない安い女
あんな女がダイキと関わってるってだけでもイライラするのに、愛されてるって勘違いをしてるあの態度が本当に鼻に付く。
熱っぽく見つめられて、キスを拒まなくて、部屋に来てくれるんだからダイキは既にあたしに決めてる。
ダイキの隣にいるべきなのはあたし以外ありえないんだから、あんなのをいいと思ったのなんて一時の迷いだと思って見逃してあげられる。
何も言わなくてもダイキはあたしのところに戻ってきてくれたんだからそれでいい。
あんな地味なガリガリ女じゃダイキは満足しない
あたしは毎回イカせてくれたけどダイキは気分が乗らないって言ってイかない時があったんだからあの女じゃ反応すらしない。
ダイキはあたしレベルの女じゃなきゃ満足できないの
身の丈に合った男を選べばそれでいいのよ
ダイキにとってあたしは誰よりも特別だった
あたしはダイキの為ならモデルを辞められる
仕事人間のあの女には無理でも、あたしはダイキの為ならなんだって捨てられる。
NBAで最も資産価値のあるチームのレイカーズに巨額移籍をして、これから先だってスポットライトを浴び続けるダイキに必要なのは欲張りな女じゃない。
ダイキの為にすべてを捨てる覚悟のあるあたしだけがダイキの隣にいる資格があるの