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最愛 【黒子のバスケ】

第24章 ヴェラザノ・ナローズ・ブリッジ


青峰君が他の人にキスマークを付けたことがないのはシカゴで聞いたから知ってた。

だけどあたしは、ものすごいヤキモチ妬きなんだって言わせてほしかった。


カレンのところに行って何かあるとは思ってない。
だけどヤキモチは妬いちゃうからそれは許してっていうあたしの甘え。


チクリと首に感じる痛みはちっとも嫌じゃない


「風呂、明日にしろよ」

「え、でも早いし…」

「絶対ぇ寝坊させねぇから。朝風呂出たら背中、俺がやる」

たまにやってもらうあれは、恥ずかしさはあっても怖さは全くない。

大きくてあったかい手が素肌に触れるのはすごく気持ちがいい

それ以上進めないってことを責めることもなく、ガウンを元に戻してくれて優しく抱きしめてくれるのが、あたしを大切にしてくれてるんだって思わせてくれる。



「じゃあそうする。青峰君は何時?」

「俺もあいつのとこ行く前に火神とちょっと行くとこあっからお前と一緒に出る」

「そうなの?」

「あぁ」



それなら朝一緒に起きて少しだけ二人でゆっくりしよう。
そしたらきっと頑張れる



軽く汗だけ流して寝る用意を済ませると、一緒にベッドにもぐりこんだ


優しく顎に触れる手に顔を上げると、そっと唇が重なって優しい熱があたしを深い幸せに導いてくれる



キスは好き

大好き


ドキドキしてふわふわして


キスには特別な何かがある

触れてると言われてなくても愛してるって聞こえる気がする


「お前、もっと頑張れよな」

「え?……なにを?」

「今日のゲーム。何でドベなんだよ」


びっくりした…

キスが下手くそだから練習しろってことかと思って一瞬すごく悲しくなったけど、違ってよかった。

あたしのキスが上手じゃないことなんて分かってるけど、言われたらやっぱり悲しい。


「だってハンデ減らされちゃったんだもん。でも罰ゲーム全然平気だったよ!思ったよりもすっごく美味しくて、肌もつやつやになるんだって!明日楽しみ!それにスープだけじゃなくて、茹でたのとか、焼いたのもあるって言うから明日も…「ダメだ」


明日も食べたいって言おうと思ったら言い切る前に遮られちゃった。


今まで食べたいものをダメなんて言われたことなかったのに

「え?ダメなの?…何で?」

「食いすぎると、鼻血が止まらなくなるらしい」
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