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最愛 【黒子のバスケ】

第24章 ヴェラザノ・ナローズ・ブリッジ


ゲームが終わって一息ついて、お腹が空いたあたしたちが頼んだルームサービスの中華がほわほわと湯気を立てて用意された。


エビチリ、麻婆豆腐、油淋鶏…
どれも王道でどこでも食べられるけど、やっぱり高級なお店のはすごく本格的で香りも本場って感じがする。



そしてそこに登場したスープ


『こちらが美容コラーゲンスープでございます。こちらのムースを入れてよく混ぜてからお召し上がりくださいませ。大きい方が牛で小さい方が豚でございますので、食感の違いをお楽しみください』


上品になるようにすべての主要材料名称を省いて食べ方の説明をして出て行った。


普通のお椀より一回り大きめの蓋つきの入れ物に入った美容スープ


正式名は【牛鞭と猪鞭の美容スープ ~羊鞭コラーゲンムース添え~】




「開けてみる?」

「うん」


撮影はハンナで美緒はゲラゲラ笑ってる。
あたしとさつきは二人でドキドキしながらまずはムースの蓋を開けた。


ムースって言うより…なんかただの白いどろどろした感じのやつ


「ムースって言うより……白い液体だね…」

「うん。ちょっと舐めてみる?」

「あたし無理っ‼絶っ対無理‼‼‼」

「じゃああたし舐めてみる!」


あたしは虫は食べられないけど、それ以外の食べ物にはあんまり抵抗がない。
蓋に付いた白いドロドロをちょっとだけ指で掬ってぺろりと舐めた。



「あ、おいしー。なんかねおいしい‼初めて食べる味だけどこの白いドロドロのはおいしい」

美緒があたしを見てものすごいゲラゲラ笑って涙を流してるし、ハンナもちょっと笑ってる。

さつきとあたしは同率ドベだから、さつきは食べなきゃいけないって分かっててすっごい変な顔してる

「あたし…無理っ…吐きそう……」

「じゃあスープに入れちゃう?」

「やめてやめて‼‼スープに入れられたらホントに無理っ!見た目無理すぎるっ‼‼‼」


さつきはホルモン系の食べ物苦手だしね。

あたしは最初は撮られるのすっごいヤダって思ってたけど、予想外のおいしさにもうそれもどうでもよくなった。


ついに本命のスープ

蓋を開けると、透き通ったスープの中にコロコロと転がってる薄茶色のまるいモノたちと、それより径の小さい普通のお肉みたいな色のモノ


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